anttiorbの映画、映像の世界

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北のカナリアたち

2012年作品、阪本順治監督、吉永小百合主演。

雪の中大きな荷物で島を出ていくはる(吉永小百合)。 よそよそしい島民、そこに教え子のノブの姿が。 「のぶちゃん」と呼ぶはるだが、なんとノブは石を投げ額から血を流すはる。 いったいなんで?・・
時は現在に戻る。 図書館で20年働いていたはるは、定年を迎え最後の仕事をしていた。 温泉でも入りに行こうと思っていたはるのアパートに、二人の刑事がやって来た。
年配の刑事(石橋蓮司)からノブが殺人事件の重要参考人と聞かされ、連絡はないかと聞かれる。 それはノブの自宅にはるの住所と、電話番号のメモがあったということだった。
はるは刑事に何もないと言い、あったら連絡すると言った。 しかしはるが向かったのは北海道、そう昔の分校の生徒を一人一人訪ねていくのだった。 実ははるはこの離島の分校にいた時、夫・川島行夫(柴田恭兵)を亡くしていたのだった。 夫はどうして亡くなったのか? はるはどうして島を去ったのか?…

スクリーンで吉永小百合を見るのは寅さん以来でした。 いつまでたっても綺麗ですね。
ちょっと前、今回撮影をしていた木村大作の話をラジオで聞いていましたが、実際に北海道の礼文島でのロケも各季節に行き時間をかけ、特に冬の厳しさの中のロケは大変だったと聞きました。
今回は子役の6人の歌声の素晴らしさと、旬な6人の若い俳優陣のしっかりとした演技が秀逸でした。 そこにベテランの柴田恭兵里見浩太朗仲村トオル、が絡み重厚な作品となっています。
6人の子役の鈴木信人(小笠原弘晃)、戸田真奈美(渡辺真帆)、生島直樹(相良飛鷹)、安藤結花(飯田汐音)、藤本七重(佐藤純美音)、松田勇(菊池銀河)も素晴らしい演技でしたが、何より澄み切った歌声に心洗われるようでした。
成長した6人役の森山未來満島ひかり勝地涼宮崎あおい小池栄子松田龍平は誰もが主役を取れる役者ですが、それを吉永小百合を囲んで結集した演技はとても感動しました。
決して明るい話ではありませんが、「辛くても生きていく」という最後のノブのセリフと、はがきに書かれた「生きている」の言葉が心にグサッと来た作品でした。

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ここを去る事になったはる

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昔ここで教師をしていたはる

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そして6人との絆

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しかしある教え子のために

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成長した6人と

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