2024年作品、曽利文彦監督、役所広司 内野聖陽 土屋太鳳 磯村勇斗 黒木華 寺島しのぶ 渡邊圭祐 鈴木仁 板垣李光人 水上恒司 松岡広大 佳久創 藤岡真威人 上杉柊平 栗山千明 河合優実 立川談春 中村獅童 尾上右近出演。
江戸時代の人気作家 滝沢馬琴(役所広司)は、友人の絵師 葛飾北斎(内野聖陽)を前に構想中の物語を語り始めた。 里見家の呪いと戦うために八つの珠を持つ八犬士が運命に導かれるように集結し、過酷な旅に出る物語だ。 馬琴の紡ぐ物語に引き込まれた北斎は物語の続きを聴くために事あるごとに馬琴の元を訪れ、2 人の奇妙な関係が始まる。
その連載は「悪が蔓延る世の中だからこそ完全懲悪を貫く」という馬琴のライフワークとなるが、28年の時を経て、遂にクライマックスに迫った時、馬琴の目が見えなくなり始めてしまう。 完成が絶望的な状況の中、義理の娘(黒木華)から意外な申し出が。果たして、物語は完結するのか?
監督は曽利文彦、「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/06/28/060000 を記事にしています。
馬琴役で役所広司、「PERFECT DAYS」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2023/12/28/060000 に主演でした。
北斎役で内野聖陽、「春画先生」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2023/10/17/060000 に出演でした。
馬琴の息子・鎮五郎/宗伯役で磯村優斗、「若き見知らぬ者たち」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2024/10/19/060000 に出演でした。
そして馬琴の妻・お百役で寺島しのぶ、「パレード」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2024/03/10/060000 に出演でした。
お路役で黒木華、「青春18×2 君へと続く道」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2024/05/08/060000 に出演です。
原作は山田風太郎、もう40年前の作品なんですね。 新聞連載ということのようですが、これはよく書けていましたね。
今まで“南総里見八犬伝”は何度も映画化され、なかなか長編なんで、そう簡単にはいかず、だいぶデフォルメされていたと思います。 これが決定版という作品はなかなかなく、私は少年期に見ていたNHKの人形劇の「新八犬伝」のイメージがやはり強かったです。
当時途中から見たこともあって、いろんな本を買い読みましたが、どれもいろんな設定があり、八犬士の設定も微妙に違うのはなぜ? という疑問がどんどん湧き出てしまっていました。
里見八犬伝の描き方は、やはり山田風太郎ならではなんですが、今作での一番注目ポイントは、滝沢馬琴をしっかり描いたこと。 特に最晩年、目が見えなくなり、妻も伏せがちとなり、父を支えていた息子の宗伯が病で先に亡くなって絶体絶命の時、お路が立ち上がるシーンでした。
これは感動すると共に、これをよく描いてくれたと思いましたね。 私の小さい頃の夢は、南総里見八犬伝全巻読破でしたが、それは難しい夢になりつつあります。