anttiorbの映画、映像の世界

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幸福都市

2018年作品、ホー・ウィディン監督、ホアン・ルー リ・ホンチ ルイーズ・グリンベルク カオ・ジエ ディン・ニン出演。

澄んだ空を見上げると、一人の男性が落下してきたことに気付く。空中には男性を見下ろす一体の飛行物が浮いている。 珍しい状況に集まる人だかりの横を、気にすることもなく通り過ぎたジャン(ジャック・カオ)。役所の人間に声をかけられても聞こえないような素振りをして向かった先は、妻(Linda Jui-Chi Liu)が習っている社交ダンスの大会。 突如一人の男性(Ching-Ting Hsia)に殴り掛かったジャン。 すぐに大会からつまみ出されてしまうのだった。
自動運転バスに乗り、夜も灯りが絶えない繁華街に出向いたジャン。 ホーという男性の紹介で、とある風俗店に向かった。 それは銃の取引をするためである。 店を出て人気の無いシャッター街を抜けようとすると一人の男性が小声で話しかけてきた。 当局の目を盗んで、未成年の女の子を売春させる商売をするこの男は、「外国の子もいる」と必死にジャンに売り込みをする。 タブレットで見せてきた少女たちの顔写真の中に、一人気にかかるヨーロッパ女性を見つけたジャンは、すぐに会わせるように交渉した。 一番高価だというこの少女と会うために金を惜しむ気はないジャンは手段を厭わない気迫であった。 お金をちらつかせると男はすぐに少女が待機する部屋の情報を与えてくれた。
ネオンの灯る雑居ビルの一室を目指したジャン。昔の知人・アラ(Louise Grinberg)に似ている少女に会うためではあるが、異様な空間に多少尻込みしていた。 少女に会ってみると、偽のIDを利用しているため全く情報がなかった。 完全に商売のために自分を売っている少女は、コースを選ぶように指示をする。 話をするために仕方なくサービスを受けるジャンであったが、「疑似恋愛」のコースとして少女は熱心にジャンを悦ばせるのだった。 過去の記憶に浸ってしまったジャンは、アラの子供なのではないかと疑うが少女には両親がいないようで気がかりを残したままビルを去ることとなった。

監督はホー・ウィディン、もう1本作品があるようですね。
壮年期のジャン役はジャック・カオ、「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/02/23/060000 に出演でした。
若い頃をリー・ホンチー、 「タイガーテール ある家族の記憶」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/04/26/060000 に出演でした。

近未来のお話から始まります。主人公のジャンは、もう生活が荒れ果て、妻とはもう夫婦関係はとっくに破綻していて、娘だけはなんとか理解をしてくれますが。
そんな時彼は、昔であった白人の女性・アラに似ている風俗の女と出会います。
時間軸が、遡る形のドラマで、青年期で夫婦関係が壊れたこと、そして最後がまだ学生のような年齢のジャン。 破滅を最初にみせ、その原因を探っていくようなお話ですが、見方によっては走馬灯のようにも見えましたね。 ただ、ジャンの粗野になっていく素養は、母親にあったようですね。