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TAR/ター

2022年作品、トッド・フィールド監督、ケイト・ブランシェット ノエミ・メルラン ニーナ・ホス ジュリアン・グローヴァー マーク・ストロング シドニー・レモン アラン・コーデュナー サム・ダグラス ルーシー・ポール ムラリ・ペルマル出演。

リディア・ター(ケイト・ブランシェット)はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団における女性初の首席指揮者であり、作曲家としても指揮者としても当代随一だと評価されていた。 しかし、リディアはその地位によって得た権力を使い、若い女性音楽家に肉体関係を迫るなどのハラスメントを行っていた。 リディアの妻、シャロン(ニーナ・ホス)をはじめ周囲の人物は見て見ぬふりをしていたが、被害者の1人が自殺したことをきっかけに、リディアの蛮行を告発しようという動きが出てきた。 キャリアの危機を前にして、リディアは徐々に精神の平衡を失い始める。

監督はトッド・フィールド、初めて作品を見ました。監督としては3作目のようです。
主演はケイト・ブランシェット、「ナイトメア・アリー」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/03/31/060000 に出演でした。
シャロン役はニーナ・ホス、「誰よりも狙われた男」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/12289831 に出演でした。
そしてフランチェスカ役でノエミ・メルラン、「英雄は嘘がお好き」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/10/28/060000 に出演でした。
あと後半に登場するのがオルガ役のソフィ・カウアー、今作で初めての女優さんでした。

こういう役のケイトは本当にハマりますね。 圧巻の主演女優の演技でしたね。女性としてベルリンフィルの主席指揮者、世界の最高峰の地位についた彼女は、画期的な手法でコロナ禍でも奮闘しているんですね。
今作では確かにハラスメント的な行動、今では告発されてもおかしくない表現がなされていますが、一方音楽的なことに関してはあまり逸脱しているとは思えない部分もありました。 ただ独裁的にならざるを得ない地位にいることと、ある女性の自殺事件が、致命的でしたね。
それでも逞しく生き抜こうとしている最終部は、何か幻想的なところもあり、全てが現実ではない部分も感じられ、彼女に対して追い詰めていく存在がぼやっと明かされているのが、ちょっと怖いところでしたね。