2020年作品、アンドリュー・レヴィタス監督、ジョニー・デップ 真田広之 國村隼 美波出演。
1971年、ニューヨーク。 アメリカを代表するフォトジャーナリスト、ユージン・スミス(ジョニー・デップ)は、現在は酒に溺れ荒んだ生活を送る日々。 ある日、アイリーン(美波)と名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。
水銀に冒され歩くことも話すことも出来ない子供たち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側。 そんな光景に驚きながらも、ユージンは冷静にシャッターを切り続ける。 しかし、ある事がきっかけで彼自身も危険な反撃に遭ってしまう。 追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮ることに成功する。
日本の負の歴史に一部ですね。
監督はアンドリュー・レヴィタス、日本公開作品は初めての監督の様ですね。
制作・主演はジョニー・デップ、「グッバイ、リチャード!」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/10/02/060000 を記事にしていますが、この作品は機中で見たので原題で記事を上げています。
アイリーン役で美波、「ばるぼら」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/11/30/060000 に出演していました。
物語は、酒浸りで周りの機材を全て売り払い、もうこの世からおさらばしようと思っていた写真家のユージン・スミス。 しかしそんな時にアイリーンという女性が訪ねてきました。 日本の水俣の写真の依頼でした。 ユージンでも水俣で、奇病が流行っていることくらいは知っていましたが、彼は日本の沖縄に行ったことがあり、それはある意味トラウマになっていました。
一旦は断りますが、その写真を見て彼はライフ氏の編集長・ロバートに直談判に行きます。 ライフ社もかつての隆盛は衰え、ユージンの話も昔のよしみだからと言っても受けることは躊躇します。 しかし題材が水俣ということを聞くと、途中で投げ出さないという条件で、写真をとって送れと受ける事にします。
そしてアイリーンと水俣に向かいますが、そこで彼は強烈な現実を見る事になります。
水俣病は、日本の高度経済成長期にあった酷い社会的な事件ですね。 それもチッソという当時は老舗の化学会社、まさか名門企業がそんなことを! という科学汚染の奇病の原因を垂れ流してしまい、それを知っていてある部分を隠蔽していたという、日本の産業優先で、地元の市民の多くが犠牲になった悲惨な歴史の一部ですね。
日本はいろんな意味で社会的に信用を失い、公害問題の取り組んで、海はだんだん綺麗になっていった歴史があります。 もちろんまだまだ例外はありますが。
この作品は水俣病だけに視点を当てているのではなく、エンドロールでは世界の化学会社の様々は環境汚染を映し出しています。
世界に衝撃を与えたあの写真、母親の強烈な愛と、動けない重病の娘の写真は痛ましく、美しいんですね。
この世に未練がなかったユージンだったが
彼女が訪ねてきて水俣を
ライフ紙に直談判
そして水俣に
そしてこのご家庭で世話になる
チッソの社長に呼ばれる
大きな住民抗議