ノマドランド - anttiorbの映画、映像の世界

2021年作品、クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンドデヴィッド・ストラザーンリンダ・メイボブ・ウェルズ出演。

リーマンショックに端を発する未曾有の経済危機が全米を襲い、ネバダ州エンパイアのUSジプシム社で成り立つ企業城下町は工場が閉鎖されたことで、町は死に住民は退去を迫られた。　やがて郵便番号も消されてしまう。
ここで長年働いていた夫を最近亡くした60代のファーン（フランシス・マクドーマンド）は、家財道具を売り払ってキャンピングカーを買い、車上生活をはじめた。
季節労働のない冬の間はAmazonの倉庫で仕事をして生活費を稼いでいた。　倉庫での仕事は決して楽ではなかったが、先輩キャンパーのリンダ・メイ（リンダ・メイ）をはじめとして多くのノマド仲間と楽しく仕事ができる環境だった。
ある日、ファーンはリンダに誘われノマド生活者のイベント「砂漠の集い」に参加した。　このイベントは著名なノマド生活者で作家や、ユーチューバーとして活躍しているボブ・ウェルズ（ボブ・ウェルズ）がノマド生活者を支援する目的のために催されているイベントだった。　最初は参加に乗り気ではなかったファーンだったが、たくさんのノマド生活者と知り合うことができ、車上生活をする上での知恵や技術を学ぶ機会にもなり、充実した時間になった。
イベントは終了し、ほとんどの人が砂漠を出て行ってしまったが、ファーンはしばらく残っていた。　すると車のタイヤがパンクしていることに気付く。　近くに停車していた70代のノマド生活者スワンキー（シャーリーン・スワンキー）に助けを求めた。　スワンキーは疎ましそうにこの生活の基本を知らないファーンをとがめつつも、彼女を助けてくれた。
共に時間を過ごすうちに2人の仲は深まっていった。
しかし、スワンキーは末期の癌に侵されていた。だが彼女は、「病室で残された人生をすごすより、ノマドとして旅して再びカヌーの旅をしたい」と言う。　しばらくして、スワンキーは旅発っていく。

これは色々考えさせられる作品でした。
監督はクロエ・ジャロ、「ザ・ライダー」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/04/01/180000 も秀作でしたが、今作でも多くの実際のノマドたちを出演させ、究極のリアルさを出していました。
主演はフランシス・マクドーマンド、もう彼女が出る作品はどれも素晴らしい、そんな名女優ですね。「スリー・ビルボード」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15373632 も秀作でした。
そしてもう一人の俳優さんではデヴィッド・ストラザーン、「ゴジラ　キング・オブ・モンスターズ」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15971223 に出演していました。

物語は、ジプシム社がなくなってしまい、街ごと死んでしまったネバダ州のエンパイアから始まります。　夫を亡くし一人暮らしだったファーンは、家財道具を処分し、キャンピングカーでの生活を選択します。　冬はAmazonでmの労働をしますが、年が明けると終わってしまい、そこで収入は無くなります。　そして暖かい場所に移動して、働き場所を見つけていきますが、途中ノマドの集まりがあることを聞きます。

初めはあまり群たがることを好まない彼女でしたが、そこに行ってみると、多くの人間たちが自由に集っていました。　そしてその主催者のボブに触れることができ、新しい出会いも待っていました。

今作は、マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン以外のノマドは、実際の人物たちを起用しています。　これもすごいことですが、監督の前作もロデオの世界を実際の人物起用をしていて、今回はマクドーマンドは車上生活や、Amazonでも仕事も体験したそうですね。
オスカー筆頭候補ということが十分理解できるこれも監督の秀作でしょう。

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