anttiorbの映画、映像の世界

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オリーブの林をぬけて

1994年作品、アッバス・キアロスタミ監督、ホセイン・レザイ モハマッド・アリ・シャバーズ タヘレ・ラダニアン出演。

テヘランから350キロほど北の村で映画監督(モハマッド・アリ・ケシャヴァーズ)は娘役を選ぶためたくさんの娘たちに話しかけている。 その中の美しい娘がタヘレ(タヘレ・ラダニアン)と名乗り、役を彼女に決定する。 助監督のシヴァ(ザリフェ・シヴァ)はタヘレを迎えに彼女の家に行くと、注文した田舎服ではなく、しゃれた服を着ていたので叱る。

撮影現場では青年役が女の子と緊張して話せないため仕方なく、代わりに撮影キャンプにいる雑用係のホセイン(ホセイン・レザイ)を抜てきする。 しかし撮影を再開するとこんどはタヘレの様子がおかしくて再び撮影は中断される。 

ホセインは監督に車の中で、大地震の前日に彼女にプロポーズして断られていることを話す。 シヴァの計らいでようやくタヘレが出演することになり翌日から撮影は続行されることになる。 監督は朝、俳優のファルハッド(ファルハッド・ケラドマン)と散歩をした。撮影は様々な事で中断されながらもようやくワン・シーンが撮り終わる。


これでジグザグ道三部作完結ですね。
主演の監督役はモハマッド・アリ・ケシャヴァーズ、これ冒頭のシーンで、自分は監督役だというんですね。
そしてホセイン役はホセイン・レザイ、タレン役はタレン・ラダニアン、二人とも本名で出演でしょうか。


物語は映画撮影のために、ある娘役を見つけています。 何人かの候補の中で選ばれたのが美しい女性のタヘレでした。 しかし美しい彼女の相手役だった青年がうまく演技ができないことで、何と雑用係のホセ員が抜擢されることになります。
実はこの二人、ある事情があったことがわかります。


今作は地震の後の街が映ったりしますし、あの大地震から立ち直ろうとするイランの人たちにも触れられていますね。 さらには、前作の「そして人生はつづく」 のあるシーンがこの作品の元となっていて、イランの家父長制の強さも感じ取れる作りになっています。
ラストは必死にプロポーズするホセインで終わりますが、どうなったのかは語られていませんね。余韻が残ります。


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