anttiorbの映画、映像の世界

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血を吸うカメラ

1960年作品、マイケル・パウエル監督、カール・ベーム モイラ・シアラー アンナ・マッシー マクシーヌ・オードリー出演。

マーク・ルイス(カール・ベーム)は撮影所のカメラマンをつとめるかたわらヌード写真撮影のアルバイトをしている。 彼の亡父(Michael Powell)は有名な心理学者で人間の〈恐怖〉に対する反応研究に生涯を捧げた。 そしてマークは幼時、父の実験材料として育ったため、いまでは自分に殺される寸前の犠牲者の恐怖と、断末魔の表情を撮影、そのフィルムを自分で現像映写することに生きがいと快感を覚えるようになっていた。

彼は必ずシネ・カメラを携帯して歩いていたが、最初の犠牲者はドラ(Brenda Bruce)という街娼だった。 ドラの自室につれこまれたマークはカメラの三脚に仕込んだ兇器を片手に、カメラのシャッターを押しながら女に迫った。

翌朝、運び出される女の死体をそっと撮影しているマークの姿が……。 その夜、ドラ殺害のフィルムを映写しているところへ、マークの部屋の下に住むヘレン(アンナ・マッシー)が訪ねてきた。 その日は彼女の誕生日でお祝いのケーキのおすそわけにきたのだ。

二人は親しくなった。マークに彼の幼時の暗い過去を聞いたヘレンは同情し、その孤独感を柔らげようとした。 ……が、翌日、マークは撮影所で新人女優のビビアン(モイラ・シアラー)をスクリーン・テストを口実に誘い出し、またも殺害、それをカメラに収めた。 マークは死体を小道具のトランクに詰めて去った。

数日後、ビビアンの死体が発見されたが警視のグレッグ(ジャック・ワトソン)はドラ殺しと関連のあることに気づいた。 そして捜査の協力者で精神病学者のローズン博士(マーティン・ミラー)からマークの父のことを聞くと早速マークに尾行をつけた。


町山氏紹介の作品です。
監督はマイケル・パウエル、作品を初めて見る監督です。
主演はカール・ベーム、カール=ハインツ・ベームという表記もありますが、初めて見る俳優さんでした。
ヒロインはアンナ・マッシー、マッセイという表記もありますね。「クレアモントホテル」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/12741753 はいい作品でした。


物語はカメラマンの青年・マーク・ルイスのお話です。 カメラを持つと一心不乱になってしまうマークは、いろんなシチュエーションに遭遇すると、カメラを回してしまいます。 そして幼少期の体験から、彼はどんどん彼の内面の異質な世界に没頭していきます。
そんな彼に惹かれてしまった下の階に住んでいるヘレン、しかし素顔の彼は、シャイで好青年ぽい面も見せてきます。
しかし、彼はどんどん人間の恐怖の映像に没頭していき、とうとうモデル、女優を見つけては、その映像を撮るために殺人を犯してていきます。


今作は、CSで町山氏が紹介していた作品です。 ヒッチコックの「サイコ」https://anttiorb.hatenablog.com/entry/5624401 のような、どんどん異常な殺人を犯していく異常な青年のお話ですが、これは当時総スカンをくらったということでした。「サイコ」にも見劣りしない作品ですが、当時この試写を行ったことで、青年の描き方に酷評が集まったということでした。
ちなみに「サイコ」は試写をしないでいきなり公開、それで大ヒットしました。ヒッチコックはうまかったですね。


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マークは幼少期のトラウマがあった

 

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そして、今は

 

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殺人鬼と化し

 

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次々と女性を殺し

 

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それを映像に残していく

 

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しかし下の階のヘレンは彼のことを知らず

 

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