anttiorbの映画、映像の世界

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37セカンズ

2020年作品、Hikari監督、佳山明 萩原みのり 石橋静河 神野三鈴出演。


生まれた時にほんの37秒間、呼吸が止まっていたことが原因で、手足が自由に動かせない身体になってしまった貴田ユマ(佳山明)。 彼女は親友の漫画家のゴーストライターとして働き、自分の作品として世に出せないことに寂しさと歯がゆさを感じていた。そして、シングルマザーで、ユマに対して過保護になる母・恭子(神野三鈴)との息苦しい生活。 日々、自分にハンディキャップがあることを突き付けられながらも、23歳の女性として、望んでいいことだってあるはず、という思いとの狭間で揺れながら生きていた。 そんな時、ある出来事をきっかけに、ユマの人生は大きく変わり、自らの力で『新しい世界』を切り開いていくことになるが…


これはすごい作品ですね。 日本ならではのコンセプトを感じました。
監督はHIKARI、大阪府出身で、今作が長編初脚本・監督、彼女の作品は今後見ていきたくなります。
主演は佳山明、今作の設定は基本彼女のことを言っているようですね。 社会福祉士として働いていましたが、今作は公開オーディションで監督から抜擢を受けたとのことです。 今後は女優業もしていくんでしょうか?
母親役は新野三鈴、「MANRIKI」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/27/060000 に出演していました。
そして渡辺真起子、「風の電話」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/02/15/060000 に出演していました。 あの作品は苦労して倒れてしまう役でしたが、今作は真逆な自由で男前の女性でしたね。
さらに大東俊介、渡辺真紀子演じる舞の頼みは断れない介護士の俊哉役でした。「108~海馬五郎の復讐と冒険~」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/11/26/060000 に出演していました。 今作とは全く違う軽い男役でした。


物語は、37秒間呼吸が止まったことで、脳性麻痺となり、手足が不自由になってしまった女性・ユマのお話です。 母子家庭で、母が働きながら暮らしていますが、実は彼女は漫画を描く才能があるんですね。 でも、友達でyou tuberの女性にうまく利用されていました。 自分でも収入が得られるとユマは思っていたかもしれませんが、全部自分ではなく彼女の名前で作品が発表されてしまう。 誰もがユマのほうがアシスタントだと思ってしまっています。 出版社の担当に作品を見せますが、先生の漫画に似ているといわれてしまい、そしてとうとう彼女は独自に売り込みをかけようとします。
なんとか作品を見てくれるところはエロ漫画の専門誌。 SFエロ漫画を描いて持ち込みますが、女性編集長は、SEX経験がない人間にはエロはかけない、まずは体験してみなさいと言われてしまいます。 そして彼女は…


今作は、障碍者に対する偏見、差別感情を逆手にとって利用しようとする人間、娘が障碍を持ってしまったことから、全部自分がかぶってしまおうとする母親、できることもさせてもらえない、何か自分でもできる部分がもっとあるのでは? ユマがそう思い行動開始していくと、人間は自然に手を差し伸べてくれ、協力をしてくれることもあるかもしれませんね。
必要以上の干渉はいけない、自分でできる部分と、介護者の手が必要なところとのメリハリ、区別をすることで、もっと活性化した生活がお互いにできるのかもしれませんね。
そしてもし続けてくれるのなら、佳山明という女優が何気なくわき役で出演するような、映画界になってくれるといいなあと思いました。

 

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37秒間、彼女の人生が変わってしまった

 

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母はユマのために

 

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すべてを背負っていたが

 

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ユマは自力で原稿を持ち込み

 

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ある体験をしようと夜の街に

 

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そしてこの人たちと出会う

 

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