半グレの吉岡(奥野瑛太)は、元極道の小田(國村隼)を車に乗せ、ある人里はなれた廃屋のような施設に向かう。 厳重に鍵がかけられており、イラつきながら吉岡は入っていく。 奥の部屋の鍵を開けると、そこには、障碍者が多く収容されている大部屋だった。 しかし奥のベッドにくくりつけられてる一人と、その脇には頭から血を流して倒れている者がいた。
小田は、もぐりの医者に見せることを吉岡に言うが、ここの見張りをしてたエージ(菅田将暉)を殴りまくり、倒れている男に一発拳銃を撃ち殺してしまう。 そして小田に手伝ってもらい死体を埋めに行くが、その時小田も撃ち殺し、その場を離れるのだった。
戸籍がなく、一度も学校に通ったことのない少年タロウ(YOSHI)。 タロウには名前もなかったが、エージとスギオ(太賀)という高校生の仲間が“タロウ”と名付けた。エージとスギオはそれぞれやるせない悩みを抱えているが、タロウといるときはなぜか心が解放されるのだった。 大きな川が流れ、頭上を高速道路が走る町を、3人はあてどなく走り回り、自由を感じながら奔放な日々を過ごしていた。
そんなある日、エージは全開ぼこられた吉岡に復讐をする為待ち伏せをして、鉄棒で頭を殴り、タロウが頭を蹴飛ばし、そこから鞄をひったくり逃げるのだった。 しかし、そのバッグから、一丁の拳銃を手に入れたことから、3人はそれまで目を背けていた現実に向き合うこととなる……
ラジオ番組で今作で改名した仲野太賀くんのインタビュー聞いたので、見に行くことにした作品です。
監督は大森立嗣、前作は見逃しましたが、「日日是好日」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15728168.html は記事にしています。
主演はYOSHI、今作は俳優デビューの16歳。 存在感がありましたね。
太賀改め今作からか、“仲野太賀”表記になりました。 彼は中野英雄氏の息子さんなんですね。 でも同じ“中野”ではなく“中”ににんべんを付けて芸名にしています。 近作は「町田くんの世界」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15975755.html となりますが、まだまだ学生役が似合う26歳です。
物語は、柔道での推薦入学をしたのに怪我から、ドロップアウトをしてしまったエージ、そしてある女の子に恋をしているスギオ、でも彼女は援助交際で売りをしているんですね。 そして今まで学校に行ったことのないタロウ。 本名は違うんですが、エージに対して自分の名前を聞かれたとき、応えられず、「それならタロウ」とつけられたから。
川のそばでいつもつるんでいる3人、タロウには障碍を持った男の子と女の子とも仲が良いんですが。 二人はマイペースでさっさと帰って行きます。 しかしエージがボコられた吉岡に復讐をしたことから、拳銃を手にし、それは学校に行っていないタロウにもたされます。 しかしめったなことで出すなとエージに言われます。 でも危険になるとやっぱり出してしまうんですが。
今作は非常に退廃的な匂いのする作品。 主役の3人は抱えている心の傷と言うんでしょうか、特にタロウは、一応母親がいますが、片親で、どうやら宗教の狂信者のようです。
彼の心の闇が一番大きく、暗く、底がない感じがします。 そんな彼が拳銃をいつも持ち歩いているだけで、いつかいろんな意味で暴発する怖さを感じます。
半グレの吉岡
元ヤクザの小田をこの後殺す
いつもつるんでいる3人
そして吉岡を襲う
エージは元柔道の奨学生
スギオの憧れの彼女だが
そして学校に行ったことのないタロウ