1933(昭和8)年。 日本は欧米列強との対立を深め、軍拡路線を進み始める。 海軍省は秘密裏に世界最大の戦艦・大和の建造を計画。
海軍少将・山本五十六(舘ひろし)はこれからの戦いに必要なのは航空母艦だと進言したものの、世界に誇れる壮大さこそ必要だと考える上層部は、戦艦大和の建造を支持。巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いか算出し、その裏に隠された不正を暴くことで計画を打ち崩そうと考えた山本は、軍部の息がかかっていない協力者として、100年に1人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直(菅田将暉)に目をつけた。
数学を偏愛し大の軍隊嫌いという一筋縄ではいかない変わり者の櫂は頑なに協力を拒んでいたものの、巨大戦艦を建造すればその力を過信した日本は必ず戦争を始めるという山本の言葉に動かされる。
壮絶に散っていった戦艦大和、冒頭はこれで始まります。
監督は山崎貴、戦争ものとしては「永遠の0」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10822773.html 以来ですね。
主演は菅田将暉、今年はドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=3%C7%AFA%C1%C8&sk=0 が大ヒットしましたが、映画としては「生きてるだけで、愛。」ですが見逃しました。
そして柄本佑、「居眠り磐音」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15962983.html が近作ですね。
物語は第二次世界大戦の渦中、日米開戦の直前のお話です。 海軍省の山本五十六は、来るべき戦争に備え、今後は戦艦での戦いよりも戦闘機を使った空中戦が主になると思っていました。 そのために航空母艦をいかに建造するかが、今後の世界の主導権をとることだという思いが。
しかし海軍軍令部第一部長の島田は、そんなことよりも世界一の巨大戦艦こそ、日本の力をこぶし、国民の高揚心を煽る為に必要だと真っ向ぶつかり合います。
そして島田は海軍技術研究所所長の平山が設計する巨大戦艦を格安の見積もりで提示します。 流れは一気に千巻に傾いてしまいますが、それならどう考えてもおかしい見積もりを覆す為に、ある男に白羽の矢を立てる山本でした。
彼は芸者を集めて豪遊していたところで出会い、帝大を首になり、アメリカにわたる前夜でした。 日本を憎み、誤解を受け、住みづらい日本と別れる寸前でしたが、彼は軍人嫌いで、徹底的なリアリストの数学者、そして巨額が意味のない巨大戦艦に費やされる、大切な税金の無駄使いを許せなくなっていきます。
今作は戦争シーンは冒頭だけなんですね。 戦艦大和は、建造したこと自体失敗であり、どうして空母を作らなかったのか? 日本の敗戦の原因の大きな部分を占めるといわれ続けていますが、その部分の謎にメスを入れたお話ですね。
櫂直は架空の人物のようですが、ライバルとなる戦艦大和の設計図を書いた平山所長はモデルがいたようです。 史実をベースにしたフクションですが、ラストに描かれる戦艦大和とは? という設定はちょっと唸りましたね。
大和が沈むことによって当時の日本人はどう感じたのか? どうして“大和”と名づけられたのか? ゾクッとした瞬間でした。
壮絶に散った戦艦大和
山本は櫂直を誘う
山本と長野は空母の必要を自負していた
そして大和の見積もりの改ざんを調べ始め
尾崎鏡子に協力を仰ぎ
大里清を動かす