anttiorbの映画、映像の世界

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主戦場

2019年作品、ミキ・デザキ監督、トニー・マラーノ 藤木俊山本優美子 杉田水脈出演。

あなたが“ネトウヨ”でもない限り、彼らをひどく憤らせた日系アメリカ人YouTuberのミキ・デザキを、恐らく知らないだろう。 ネトウヨからの度重なる脅迫にも臆せず、彼らの主張にむしろ好奇心を掻き立てられたデザキは、日本人の多くが “もう蒸し返して欲しくない” と感じている慰安婦問題の渦中に自ら飛び込んでいく。
慰安婦たちは性奴隷だったのか? 強制連行は本当にあったのか?  なぜ元慰安婦たちの証言はブレるのか?  そして、日本政府の謝罪と法的責任とは……?
次々と浮上する疑問を胸にデザキは、ジャーナリストの櫻井よしこ、弁護士・タレントのケント・ギルバート、女たちの戦争と平和資料館事務局長・渡辺美奈、歴史学者の吉見義明など、日・米・韓でこの論争の中心となっている人物たちを訪ね回った。
さらに、おびただしい量のニュース映像と記事の検証と分析を織り込み、イデオロギー的に対立する主張を反証させ、精緻かつスタイリッシュに1本のドキュメンタリーに凝縮。 映画はこれまで信じられてきたいくつかの “物語” にメスを入れ、いまだ燻り続ける論争の裏に隠された “あるカラクリ” を明らかにしていくが……
 
まあ、問題作といわれていますね。
監督はミキ・デザキ、出演者から、猛烈な講義が来ている、ある意味確信犯の人間というイメージが事前にありました。 フロリダ出身の日系アメリカ人、私にはまだ謎の人物です。
出演者は数多いですね。 上記の4人意外にも、櫻井よしこ加瀬英明など興味ある人物が多く登場してきます。
また反対側の人間では、吉見義明、小林節、中原道子などなど。
ドキュメンタリーなんですが、この作品の印象は、中立に描きながら、しっかりと監督の意思に沿って作られているところですね。 そして最後はある方向に導いている、そう印象を受ける作品です。
 
慰安婦問題は、正直、日本は未来永劫お隣の国から言われ続けることでしょう。 しかしそれを焚きつけたのは日本人、そしてその張本人は今ひっそりと影を潜めていて、表には出てきませんし、とっくにそういう活動から退席しています。
そしてその後、この問題にのめりこんだ人間、否定する人間、人権団体、証言者と名乗る人間。
戦争犯罪と、人権問題と、歴史認識と、法律解釈と、それぞれのスタンスが入り混じっていて、今作はそれを一緒くたに投げ込んだ作品に見えます。
ただ、ひとつうなづけるところは、憲法改正に突き進んでいるいまの日本の現状に一石を投じている点ですね。 それが言いたかったのなら、この作品は見所がありますが、それを良いたいがために、終りのない泥沼論争に再び火をつけたのなら、罪深い作品だと思いますが。
 

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問題となった慰安婦

 

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そしてこの言葉が突然登場する

 

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日本擁護派の5人

 

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そして桜井氏

 

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日本否定派の吉見氏

 

 

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