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リザとキツネと恋する死者たち

2014年作品、ウッイ・メーサロシュ・カーロイ監督、モーニカ・ヴァルシャイ デヴィッド・サクライ サボルチ・ベデ=ファゼカシュ ガーボル・レヴィツキ出演。

リザ(モーニカ・ヴァルシャイ)は友達もいなければ恋人もいない中でもうすぐ30歳になる女性。 夫に先立たれ未亡人となった、元日本大使の婦人のマルタ田中(ピロシュカ・モルナール)の看病をしながら住み込みで働いていていた。
リザの唯一の癒し日本人歌手の亡霊であるトミー谷(デヴィッド・サクライ)の歌声とダンスだった。 30歳の誕生日リザは以前から憧れていたメックバーガーにいきたいとマルタ田中にお願いする。 リザから外出したいなんて希望をだしたことはこれまで一度も無かったので、しぶしぶマルタ田中は了承し、リザはメックバーガーに出かけることになる。
嫉妬深い亡霊のトミー谷はリザが外出していることに腹を立てる。 リザがメックバーガーに外出している間、トミー谷の策略でマルタ田中は突然死んでしまう。 マルタ田中の家族はみんな遺産目的に集まるが、ほとんどないということを知り、住み込みで働いていたリザが盗んだのではないかと疑いはじめる。
とあるキッカケで気持ちの悪いレシピをゴミ箱から見つけたリザは、そのレシピがカーロイ(Antal Cserna)という男性の妻が作ったものだと知る。 カーロイは妻を亡くして以来、料理を食べなくなってしまったと聞き、リザはそのレシピで料理をしてみることにした。
鯛のメープルシロップ煮など、気持ちの悪い料理を作っているとそのにおいを嗅ぎつけたカーロイがやってきた。 亡くなった妻の料理が完璧に再現されていて、カーロイは勢いよく料理を食べるが、喜んだカーロイがリザにアタックしている姿に嫉妬したトミー谷は、カーロイの喉に魚の骨を詰まらせ殺してしまう。
マルタ田中の遺族が警察に依頼したこともあり、リザは警察に目を付けられてしまっていた。 そのような中でまた起きた今回の殺人事件。
警察のゾルタン巡査(サボルチ・ベデ・ファゼカシュ)は、間借りに出されていたリザの部屋を借り、リザと同居生活を始める。 リザの部屋は壊れたものばかりで、ゾルタンは修理をしていたがそのたびに怪我をしていた。 それもやはり、リザと仲良く暮らしているゾルタンを恨んでトミー谷が行ったものだったが、運よくゾルタンは生き延びていた・・・

ちょっとしたダークファンタジーですね。
監督はウッイ・メーサーロシュ・カーロイ、初めて作品を見る監督です。
主演のリザ役はモーニカ・バルシャイ、初めて見る綺麗な女優さんでした。
そして相手役のゾルタンにサボルチ・ベデ・ファゼカシュ、彼も初めて見る俳優さんですね。
そしてトミー谷というギャグのような名前の役はデヴィッド・サクライ、見たい作品がありますが、初めて見る日系の俳優ですね。 彼がこの作品のキーマンでした。

物語は、ちょっと幸薄い女性のお話です。 いままで恋なんてした事が無かった彼女は地味でもう30歳になってしまっています。 今は未亡人の日系人を世話していますが、彼女の楽しみはトミー谷の歌でした。 そして彼は亡霊になって彼女の回りに現れ、歌とダンスで癒してくれています。
そんな時、久しぶりにメックバーガーに行って食事をしに行った時にマルタ田中がベッドから落ちて死んでしまいます。 そしてこれをきっかけに彼女の周りの人間がどんどん死んでいくんですね。
殺人事件ではないかと、彼女が疑われ、そしてゾルタンという新米刑事が家に泊まりこんで彼女を監視することになっていくんです。 不慣れで不器用なゾルタンですが、余計なことを話さず、彼女が見えないところで、家を修理して行きます。 そしてマルタの親戚に中で、ヘンリクと言う男が女癖が悪く、彼女も騙されていきます。

今作はなかなかシュールなダークファンタジーですね。 このトミー谷というのが見ていればわかりますが、決していい存在ではないんですね。 しかし彼女だけは狙ってきません。 それはある目的があるからでした。 なかなか変わった作品で面白かったですね。

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マルタの面倒を見る仕事のリザ

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彼女の楽しみは亡霊と遊ぶこと

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この家のリザにとりついている

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そしてマルタが亡くなり遺産を貰おうと親戚が集まる

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貪欲なヘンリク

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そしてゾルタンが住み込んでくる

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