anttiorbの映画、映像の世界

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赤ひげ

1965年作品、黒澤明作品、三船敏郎 加山雄三 土屋嘉男 江原達怡出演。

保本登(加山雄三)が小石川養生所へ続く坂を上り、養生所の門をくぐっていく。
登は3年間の長崎への留学を終えて、幕府の御番医になる希望に燃えて江戸に戻って来た。 オランダ医学を修め、戻れば父の友人である天野源伯(三津田健)が推薦し、幕府の医療機関への出仕と源伯の娘で許嫁のちぐさ(藤山陽子)と結婚するはずであった 。しかし、ちぐさは登の遊学中に他の男と恋仲になり、子供まで生んでいた。 そして幕府の医療機関として配置されたのは小石川の施療所であった。
自分の知らない間に養生所の医師として働くように段取りがつけられていた。 納得できない登だが、幕府からの辞令であるため何も出来ず、小石川養生所の所長で通称・赤ひげと呼ばれている新出去定(三船敏郎)に会うために養生所を訪れた。江戸に帰れば御目見医の席が与えられるはずであると思っていたが、しかしその門の前に来た時に、まさかこんな処へ自分が押し込められるはずがないと彼は思った。
初めて会った時に、赤ひげは鋭い眼つきでじっと見つめ、決めつけるように登に言った。 「お前は今日から見習いとしてここに詰める」。 この日から医員見習いとして養生所に住み込んだ。 登は全く不服で、酒を飲み、御仕着も着ず、出世を閉ざされた怒りをぶちまけて赤ひげの手を焼かせるのであった。
登は養生所内の薬草園の中の座敷牢に隔離されている美しく若い女香川京子)を見た。 店子を三人も刺し殺したというがぞっとするほど美しい女であった。 赤ひげが不在中の夜に、この女が登の部屋に忍び込んでくる。 何人もの男を殺した娘と知りながら、喩えようもない美しさに惑わされ隙を見せた時に、知らない間にこの女が袖を回して気がつくと着物の袖で羽交い絞めにされて殺されかけたところを間一髪で赤ひげに救われる。
怪我を負った登を赤ひげは叱らず 「恥じることはないが、懲りるだけは懲りろ」 と治療に専念する。 そして女人の手術に立ち会い、まだ麻酔が無い時代での開腹手術で手足を固定されて、泣き叫び、血が飛び、腸が出てくる余りの凄まじさに失神した・・・

昔テレビの連続ドラマになっていたのを、幼心に記憶があります。
監督は黒澤明、記事にしている作品は 「わが青春に悔なし」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15443245.html 「野良犬」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15178950.html 「天国と地獄」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14937276.html それ以外にも記事にしていますが、まだまだですね。
主演は三船敏郎、「日本のいちばん長い日(1967年版)」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15522822.html 「黒部の太陽」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15519883.html などを記事にしていますが、彼の出演作もまだまだですね。
そして加山雄三、「メッセンジャー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10903636.html という作品くらいしか記事にしていません(^^)

物語は、若き医師の登がこの養成所にやってきます。 でも不満タラタラで、何で自分がこんなところでと思っていました。 赤ひげと呼ばれる新出は変わった人物でした。 頑固で、なかなかつかみどころも無い、ここに入っている患者は、もうどこも引き取ってくれない患者ばかり、老い先短い患者、貧困の患者、しかし赤ひげにしたがっているここで働く意思、看護の女性は、強い信頼感があるんです。

今作は、本当に一つ一つのドラマが素晴らしいですね。 途中インターバルが入る長い作品ですが、重厚さだけでなく時代のつらさや、細かい人間描写が秀逸、やはり黒澤作品は凄いですね。

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反抗的な態度の登だったが

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襲われたところを赤ひげに助けられる

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そして治療に立会い

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瀕死の少女を助けにいく

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そして彼女を立ち直らせていき

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一家心中の少年

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