anttiorbの映画、映像の世界

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マチルド、翼を広げ

2017年作品、ノエミ・ルヴォウスキー監督、リュス・ロドリゲス ノエミ・ルヴォウスキー マチュー・アマルリック アナイス・ドゥムースティエ出演。

フランスは花の都、パリ。 この町のアパルトマンに、9歳の少女マチルド(リュス・ロドリゲス)は母親のザッシンガー夫人(ノエミ・ルヴォウスキー)と2人で生活していた。 父親(マチュー・アマルリック)は離れて生活しており、マチルドには母親しかいなかった。
しかし、母親は情緒不安定で先生との面談でも会話はちぐはぐになってしまう。 マチルドは、母親のことを案じるばかりに学校では友人ができず、孤独な日々を送る。先生はそんなマチルドを心配するも、状況は好転しない。
そんなある日、マチルドの元に1羽の雄のフクロウ(声:ミシャ・レスコー)がやってくる。 なんとザッシンガー夫人がマチルドに贈り物として持ってきたのだ。 その日から、マチルドとフクロウの不思議な関係が始まる。
マチルドが夜ベッドに入ると、フクロウは 「おやすみ」 とマチルドに話しかける。 驚き、ザッシンガー夫人にフクロウのことを話すマチルドだが、フクロウと会話できるのはマチルドだけであった。
フクロウはマチルドにとってかけがえのない親友であり、家族であり、心の拠り所となっていく。 9歳にして日々を懸命に強く生きていくマチルドを、フクロウも一生懸命に支え、マチルドにとってフクロウは守護天使のようであった。
しかし、マチルドの幸せは長く続かず、情緒不安定の母親が元で毎日ピンチの連続なのだった・・・

これはなんとも不思議で、痛い作品でした。
監督はノエミ・ルボフスキー、出演作としては 「パリ3区の遺産相続人」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14137129.html を記事にしています。 監督としてもいずれ見るでしょうね。 今作は母親役を熱演しています。
主演はマチルダ役でリュス・ロドリゲス、9歳の女の子にここまでやらせるか!ということしかいえません。 でもこのマチルダ役としては、リアリティがあります。
そして父親役でマチュー・アマルリック、「ダゲレオタイプの女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14499937.html でヴァンサン役をしていました。

物語は、学校のシーンから始まります。 友達つくりができないマチルダのことを心配して、担任教師が母親を呼ぶんですが、どうやら母親は話ができないということを教師も悟ります。 そう、母のザッシンガーは、情緒が不安定で、しっかりと記憶にとどめる事が出来ないようです。 もしかしたら若年性の痴呆症かもしれません。
だからマチルダは、基本なんでも一人で出来ます。 でも、母親として不甲斐ないことは自戒しているようなのが、なんとも痛々しいんですね。
そんなある日、学校から帰ると母はプレゼントがあるといい、そこにはフクロウがいました。 小さく可愛いフクロウ、一目で気に入ったマチルダですが、なんと彼女だけフクロウと会話ができるんです。 そして結構話し相手というだけでなく、いろいろアドバイスをしてくれるようになります。
フクロウははっきりと、母親がおかしい、父親と住むべきとまで言うんですが、マチルダは母がどんな奇行に走っても、決して見捨てません。 たまには怒りますが。

今作は不思議な面と、無性に痛々しいところが同居していますね。 マチルダも、母との生活のストレスから、おかしな行動を取ることもあります。
成長したマチルダが母親に会いに行くシーンもなんとも不思議なシーンでした。

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学校に呼ばれる母と、マチルダ

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普段は離れて暮している離婚した父

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母の奇行

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そんな時フクロウが

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チルダと会話ができるのだった

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