胸に彫られた蝶の刺青があるところから、パピヨン(スティーヴ・マックイーン)と呼ばれた男が、大勢の囚人と共にフランスの刑務所から、南米仏領ギアナの監獄に送られたのは肌寒い夜明けのことだった。 罪名は殺人だが、本当にやったのは金庫破りにすぎない。 国籍剥奪の上、二度と生きては帰れぬ “生き腐れの道” へ追放されるのは納得できなかった。
灼熱の海を渡る船中で、パピヨンはルイ・ドガ(ダスティン・ホフマン)を知った。 フランス中を混乱させた彼の罪状は国防債券偽造だった。 パピヨンは、脱走に必要な金を工面するために、ドガの金を狙う囚人から彼の生命を守ることを約束する。 夜蔭に乗じてドガを襲った二人の男をナイフで仕末して、二人の仲は深まった。
ギアナに到着して、サン・ ローランの監獄に放り込まれた二人は、獄吏の買収に失敗し、ジャングルの奥の強制労働キャンプに送られる。 ワニが棲む沼地での材木切り出し、粗悪なねぐらだった。 囚人たちは次々に死んでいった。
サン・ローラン西方の沖合いにあるサン・ジョセフ島の重禁固監獄は “人喰い牢” と呼ばれる恐ろしい独房だった。 吸血コウモリとムカデの住みかで天井は鉄格子。陽はまったくあたらず、ひとかけらのパンとスープしかあたえられず、囚人たちは次々に死んでいく、暗黒の墓場だ。 ムカデ、ゴキブリをスープに入れて、餓死寸前のところでパピヨンは二年の刑を終えることができた。
サン・ローランに戻ったパピヨンは、ドガの助けを借りて、クルジオ(ウッドロー・パーフリー)、ホモのマチュレット(ロバート・デマン)と共に脱獄を試みた。 クルジオは捕えられたものの、三人は遂に自由の世界に降りたった。
スティーヴ・マックイーンは独房が似合う(^^)
主演はスティーヴ・マックイーン、やはりこれと 「大脱走」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10109399.html は2大脱獄巨編だと思います。 どちらも彼が活躍しますが。
そしてダスティン・ホフマン、「靴職人と魔法のミシン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15262869.html では渋い役でしたね。
物語は、そもそも殺人は犯していないパピヨンが、おそらく一生出られない監獄に送られる話ですね。 その途中で出会ったドガ、二人の友情の始まりです。 しかしギアナについてからの二人は考えがちょっと違うんですね。 偽造の専門家のドガは、体より頭を使うタイプ、もちろんパピヨンは正反対ですね。
そして苛酷な独房シーンが凄いですね。
しかしたくましい生命力、ぼろぼろになりながら行きぬいていく、この生命力こそ、見るべき点でした。