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台北ストーリー

1985年作品、エドワード・ヤン監督、ツァイ・チン、ホウ・シャオシェン出演。

80年代。 経済成長のなか、日に日に変貌を遂げつつある台北。 元リトルリーグのエースだったアリョン(ホウ・シャオシェン)は親の家業の布問屋を継いだが、過去にとらわれている。
一方、その幼馴染の恋人アジン(ツァイ・チン)は、不動産ディベロッパーで働くキャリアウーマン。 なんとなく付き合っている二人だが、アジンはシャレたマンションに引っ越し、二人で暮らそうと夢を膨らませている。 下見に来たのだがアリョンはあまり関心がないような返事しかしないので、アジンはちょっと肩透かしを受けるのだった。
アリョンは帰国をしたばかりだった。 アジンは東京に寄ったのか? と彼に聞くが、トランジットだけだと言う。
そんな時、アジンの会社が買収にあう事になってしまう。 今の彼女の仕事は、秘書ではなく中途半端なポジションだったが、これが彼女のこれからの立場を難しくしていた。 仕事に対するプライドがあったアジンは、タンカを切って辞めてしまうのだった。
アジンはアメリカに移住することをアリョンに提案するが、アリョンはあまり乗り気ではない。 すれ違う二人に思いもよらない出来事が起きてしまうのだった…

1985年作品なんですが、日本では劇場未公開だったそうですね。 ロードショーを逃したので、ギンレイ遠征をしてきました。 もうこの作品は今から30年以上前の台湾・台北が舞台なので、それだけでも、もっと昔と現在の狭間のような感じを受けますね。
監督はエドワード・ヤン、私は初めて監督作品を観ますね。 春に 「クー嶺街少年殺人事件」 が公開されましたが、長尺なんで引いちゃいました。 トイレが…(^^)
自宅で観ようと思います。
主演はツァイ・チン、彼女は 「ジョイ・ラック・クラブ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12997958.html 以来で観ましたね。 なかなか将来が見えない女性を今作では演じていました。
そして製作、共同脚本も手掛けているホウ・シャオシェン、多くの作品に出演、参加がありますが、私はあまり見た事がないようですね。
物語は、蒋介石が亡くなり、息子の蒋経国の時代ですね。 独裁国家としての中華民国から、父ほどのカリスマ性が無かった第6、7代総統の蒋経国、台湾の分岐点で政治をした人物ですね。
ある書物で、「自分も台湾人だ」 と漏らしたという事を読んだことがあり、中華民国の大陸進出(奪還)路線から、台湾としての国家に変わって行き、並行して資本主義国家として発展を始めたころかもしれませんね。
私は数少ない海外旅行の一つが台湾だったので、そして好きな国でもあり、大変有意義な初海外旅行を味わいました。 また行きたいなあと思う国、ただもうその頃は日本教育を受けた人はもういないかもしれませんね。
主人公アジンは恋人のアリョンとの結婚、そしてできれば国を離れアメリカで暮らしたいという事を思っています。 しかしアリョンは、東京に気になる存在がいるんですね。 でも大体はアジンとの結婚を視野に入れていますし、彼女の家族とも密接に関係しています。 しかしアジンの父親がだらしないんですね。
淡々と進んでいくんですが、二人の仲に亀裂が入ったところから、だんだんと悲劇に転じて行きます。
ちょっと暗い作品ですが、変貌をしようとする台湾の都市台北に生みの苦しみのような作品です。(G)

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一見順調な付き合いの二人だった

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しかし帰国したアリョンは何かふさぎこんでいた

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二人は新しいマンションを見に行くが

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隙間風が吹き込んでくる

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彼女は移住をしたがっていた

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