anttiorbの映画、映像の世界

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蛇イチゴ

2003年作品、西川美和監督、宮迫博之主演。

どこにでもいるごく平凡な家族、明智一家。 同僚の教師との結婚を控え幸せいっぱいの長女・倫子(つみきみほ)は、仕事第一の典型的なサラリーマンの父・芳郎(平泉成)と、毎朝同じ電車で仲良く通勤していた。
しっかりものの母・章子(大谷直子)は、痴呆症の祖父・京蔵(笑福亭松之助)の世話を嫌な顔せずにこなし、家族を守っている。 しかし、この一見何の変哲もない家族にも小さな秘密があった。
父は、リストラの憂き目に遭ったことを家族に内緒にし、元同僚の前田三郎(寺島進)にお金をせびる始末。 母は介護に疲れ、もはやその我慢も限界まで来ていた。倫子は子供の頃からの夢を叶え小学校の教師になったものの、生徒の扱いを持て余している。 心の安らぎは、婚約者・鎌田(手塚とおる)の存在のみ。
ある晩、 明智家では、鎌田を招き、ささやかで幸せな夕食の宴が催されていた。 お互いにお互いを誉めあい、お坊ちゃま育ちの鎌田のハズれた発言にも、和気あいあいと笑顔で答える明智一家。 そこへ電話のベルがなり、父が呼び出される。 
借金取りからの催促の電話を仕事と偽り外出する父。 鎌田を見送りに出かける倫子。 しかし、残された母が、京蔵の突然の発作にとうとう見て見ぬふりをし、一心不乱に風呂掃除をしはじめたのだった。
明智家のいびつな幸せは、小さな亀裂とともに、ついに終焉を迎えようとしていた。
ちょうどその頃、ある通夜会場に1人の男の姿があった。 知人を装い遺族に近づいては、隙をみて香典泥棒を働く明智家の長男・周治(宮迫博之)だった。 父に勘当されて以来、一度も家に帰っていない放蕩 息子は、その晩も大漁の収穫をあげ、夜の闇に消えていく。
そして数日後、葬儀場で新たな仕事を終えた周治は、たまたま京蔵の告別式に鉢合わせをしてしまうのだった…

西川監督作品はあまり外れがないし、いろいろ考えさせられるお話が多いですね。今作は2003年作品で、監督デビュー作となっています。 はじめから是枝監督とのつながりからでしょうか、期待が大きかったこともあり豪華な配役での船出と感じますね。
主演は宮迫博之とクレジットされていますが、進行はつみきみほが辿っていく構成になっています。 宮迫君は世間をお騒がせ(^^)ですが、声優に役者に幅広い活躍をしていますね。 映画出演という事では、「スキャナー 記憶のカケラをよむ男」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14109287.html が近作ですね。 つみきみほの最近の出演作は、「話す犬を、放す」 ですが、見逃しています。
物語は一応ブラックコメディの範疇のお話です。 葬式詐欺は古典的な手法ですが、もしかしたらいちばん雑多な人間が来ることで、危ないところ、狙われるところかもしれませんね。 特にお金を預かるところ、遠い親戚に任せるか、信用が置ける濃い仲間が鉄則、でもそんなことは百も承知でもぐりこむ、根っからの黒い才能の持ち主が宮迫演じる周治なんでしょうね。
しかし彼が現れたタイミングが実に良かった。 葬式に現れた借金取り、それを口八丁で撃退したのが彼でしたし、今度は実家に現れた借金取りは、今日の稼ぎで上手くとりなすんですね。
救世主のような存在の周治は、厄介者からいきなりのヒーロー、でも絶対信じないのが妹でした。 葬式の香典泥棒をすぐに見破り、警察に逮捕させようと策を練る。
この作品ラストに蛇いちごが出てくるんですが、それを見た倫子の表情が何とも言えないんですよね。 周治の方が一枚上手だったのか? 年貢の納め時だったのか? それは見ている人の判断に任せるという事でしょうか。

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葬式が彼の稼ぐ場所

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祖父が亡くなった葬儀で修羅場に

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そこに現れた周治

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大きな借金がばれ途方に暮れる両親に

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周治はある解決法を提案する

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