2016年作品、オム・テファ監督、カン・ドンウォン主演。
スリン（シン・ウンス）は小学4年生の時に、再婚して間もない母親が交通事故で亡くなってしまった。 2年後、トンネル工事現場で働く義父・ド・ギョウン（キム・ヒウォン）に連れられ離島の小さな町に引っ越してきたスリン。
彼女は義父との折り合いが悪く、転校先の小学校ではクラスメイトからオカルト好きなため、稀有な目で見られて、心が許せる相手が1人もいなかった。
そんな時、児童養護施設で暮らすソンミン（イ・ヒョジェ）という同じ歳の少年と出会う。 温かい家庭に恵まれず空想好きの2人はすぐに意気投合し、スリンが考えた暗号を使って秘密の交換日記を交わすようになっていく。
二人は、森の中に見つけた廃墟で、「ぼくはどこでも生きていけるから、異世界に行ったとしても、ぼくと一緒ならソンミンもだいじょうだよ」 と告げる。
ソンミンの顔を石鹸に彫刻して一緒に過ごし、やがて友情が初恋に変わるまでに時間はかからなかった。 ソンミンより少し背の高い少女スリンは、「私のことずっと好き？」 と尋ねるとソンミンはうなずき、廃墟にある階段の踊り場で上の段にいたソンミンに、踵をあげて背伸びしたスリンは、突然、唇を寄せてきた。
そして、島に暮らし始めて1ヶ月半が過ぎた満月の日。 ソンミンが同級生の少年、テシク（キム・ダンユル）とジュウク（ヨン・ウイジン）たちとトンネル爆破工事を見に行くことを知ったスリンは、自分も一緒に行くと言い張り、ソンミンは聞かれたから仕方がないからと言ってくれ、子どもたちだけの冒険が始まる。
途中歩いて行くと、偶然見つけた立ち入り禁止区域に洞窟を発見する。 入る順番を決め、中を恐る恐る探検していた彼らは、地下にあった泉が光っているのを発見する。 そして水のの底で光る卵型の謎の発光体を見つけるのだった。 テシクが潜って取ってくるが、水から出すと光が無くなる。
洞窟を出て4人はそれを眺めながら、「満月の日だけ現れる妖怪の卵かもしれない」などと話していたが、スリンは母親に買ってもらった大切なヘアピンを洞窟内に落としたことに気がつき一人穴の中に戻る。
彼女が洞窟に戻って探していたその時、爆破工事が始まり、地響きと共に大きな揺れが起こった。 崩落の危険を感じたスリンは必死に洞窟の外に這いつくばり飛び出してくる。
そして、スリンがソンミンたちのいた場所に戻ってみると、そこには粉々に割れ、発光しなくなった謎の物体のみが残骸として散乱していた。 さらにソンミン、テシク、ジュウクの少年3人組は、忽然と姿を消してしまっていたのだった。
スリンは一晩中、彼らを探して山の中を彷徨いながらも、警察になんとか保護された。
しかし、帰らぬ子どもたちを心配した親たちは、「トンネル工事で事故に巻き込まれたのではないか」 と猛抗議をする。 一方洞窟で見たままを正直に話すスリンの話を義父も刑事たちも信じようとせず、昨日は確かに存在していたはずの洞窟も見つけることができなかった。
一体3人はどこに消えたのか？ そしてしばらくして、テシクとジュウクの服が家の前におかれ、ジュウクの遺体が見つかったのだった。
さらに、スリンの前に謎の男が現れる…
これも予告編で観たいなあと思った作品ですね。 ジャンルとしてはファンタジー？ ＳＦ？ でしょうか。
監督はオム・ テファ、長編初監督作品という事です。 主演は少女スリンにシン・ウンス、岩井俊二のショートフィルムに出演歴がある15歳の少女ですね。 そしてカン・ドンウォン、「超能力者」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15056343.html で主人公を演じ、目が独特な俳優さんですね。
物語は、洞窟で見つけた卵のような光る物体が起こす、信じられないお話ですね。いきなり消えた3人の少年は、どこに行ったのか？ そして一人遺体で発見された少年は？ またいきなり現れた謎の男は？ その男をカン・ドンウォンが演じています。
少女スリンは、母を交通事故で亡くし、血のつながりのない父を “おじさん” と呼んで全く懐きません。 そして彼女は不思議なことが好きで、クラスから気持ち悪がられているんですね。 この伏線があることから、3人の少年たちが消えた理由を必死に彼女が話しても、誰一人信じようとしません。 たった一人の理解者のソンミンが消えてしまったから。
しかし消えた3人は実はとんでもないことに巻き込まれていたのがわかってくると、これは時空を超えた恋愛ドラマのような様相を見せていくんですね。
作品は何か本当にあったお話のような作りになっていますが、ファンタジー色の強い恋愛ドラマという事です。
仲良くなった二人
