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密告・者


香港警察気鋭の捜査官ドン(ニック・チョン)は、ある犯罪組織に密告者を送り込み内偵させたが、組織を追い込む寸前で正体がばれてしまい、密告者に瀕死の重傷と再起不能のトラウマを負わせてしまう。
それから1年、ドンは深い罪の意識を背負いながらも、台湾から帰ってきた凶悪犯罪者バーバイ(ルー・イー)の動向を探ることになり、新たな密告者として出所間近の青年サイグァイ(ニコラス・ツェー)に白羽の矢を立てる。
若くして数々の罪状で投獄されていたサイグァイだが、出所した直後、妹(シャーマン・チェン)に会いに行くと、妹は親の遺した借金のカタに連れ去られるところだった。 助けようとするが囲まれボコボコニされるサイグァイ、最愛の妹がヤクザに娼婦にされてしまった。
そこに近づいてきたのが、ドンだった。 しかし、妹を救うためには多額の金が要る。報酬の交渉をするが通常の規定ではとても妹を救う事は出来ない。 しかし、ドンの方もバーバイをなんとしても逮捕したいという事で、上司に掛け合い特別な報酬額を引き出すのだった。 それには絶対逮捕が条件だった。
妹を救い出す金を作るため密告者となる決意を固めたサイグァイは、バーバイと彼の情婦のディー(グイ・ルンメイ)に近づき、天才的な運転技術を見込まれ、 雇われることに成功、組織に潜入する。
実はディーとサイグァイは過去に出会っていた。 お互い逃げていた時に偶然出会い、その時偶然から二人とも逃亡に成功した奇しき因縁があったのだった。
彼らからの信頼を得たサイグァイは、そこから得た情報をドンに伝え、警察はバーバイ包囲網を築いてゆく。 だがそれはサイグァイにとって後戻りできない、命を懸けた地獄への道だった…

ダンテ・ラム監督作品はなかなかハードボイルドで面白いですね。 最近だと 「疾風スプリンター」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14682863.html を見ていますが、旧作は徐々に見る機会があれば制覇したいですね。
主演はニコラス・ツェーになるんでしょうか? 私は初めて見ましたが。 彼も多くの作品に出演歴がありますね。
そしてグイ・ルンメイ、「海洋天堂」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13624853.html 「薄氷の殺人」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13201044.html での存在感はありましたね。 彼女は33歳になりますが幼さの中に美しさがある女優さん、しかし今回は汚れ役というか、他の作品とはまた違った彼女が見れます。
物語は、密告者という存在を使って、組織やその中核の犯人を捕らえるというお話。もちろんそれを受ける輩は命がけなんですが、それなりの報酬と安全が約束されます。 しかしその依頼、管理をするドン捜査官は、ある密告者を廃人にしてしまうんですね。 優しいドンは彼とその家族を影ながら見守るんですが、そこにももう一つのドラマがあるんですね。
面白いのは、密告者への報酬が、細かく決められているという事ですね。 この辺はお国が変わってもお役所仕事は一緒なんだなあと思えるんですが。
最後は悲劇のもと終わっていくんですが、唯一助かった人間がいるんですね。 ちょっと悲しい香港映画でした。

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新しい密告者を探すドン

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サイグァイに白羽の矢を立てる

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そして組織に入り込むサイグァイ

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バーバイ逮捕が目的

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そこにはディーがいて、二人は過去に出会っていた

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そして二人は組織を脱出する

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