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ワン・デイ 悲しみが消えるまで

2017年作品、イ・ユンギ監督、キム・ナムギル、チョン・ウヒ出演。

喪服を着て交差点にたたずむ保険外交員のガンス(キム・ナムギル)、今日は彼の妻・最愛の妻ソンファ(イム・ファヨン)の葬儀の日だった。 しかし彼はどうしても妻の葬儀に行くことはできなかった。 妻の弟がカンスの会社に来て、「人でなし!」 と詰り殴りかかるが、彼は抵抗する気持ちも無かった。
現実を受け入れられないまま無気力な日々を過ごしていたそんななか、ガンスは、上司から1軒の仕事を担当することを言われる。 現場まわりから外れていたガンスに、気分転換の意味と、ある不慮の事故で昏睡状態に陥った女性の示談の件が難航しているからだった。
まず向かった先は彼女が入院している病院だった。 彼女は視覚障碍者で事故に遭い意識不明となっているミソ(チョン・ウヒ)という女性だった。 彼女は親に小さいころに捨てられ、障害者の施設で25歳まで過ごした女性だった。 しかしこの病院はガンスに取って辛い場所だった。 よりによってこの病院が彼の仕事の場所になってしまった。
意識不明の病室を訪ね、応えるはずのないミソに話しかけていると、そこに一人の若い女性が現れる。 その後にミソの身の回りの世話をしている年輩の女性も現れる。 しかし何かちぐはぐな感じを受けたガンスだった。 はじめに来た若い女性は、「私が見えるの?」 と謎の言葉を言う。 その日は一応挨拶に来ただけのガンスは、病院を後にする。
行きつけのバーで飲んだガンスは、ポケットから何やら見つける。 彼女の病室で手に取ってそのまま持って帰ってきた石だった。 酔った勢いでそのまま病室に行き、石を返すついでにうっかり寝込んでしまいそこで朝を迎える。
病室を出てふと外を見ると、昨日の女性が少年の横に座っていた。 急いで少年にとなりにいた女の人のことを尋ねるが、彼はそんな人はいないと言う。 再び病室に戻ろうとした時にまたその女性が近づいてきたが、なんと彼女はミソだった。
ベッドで意識不明で寝ているはずの彼女、そして目が見えないはずの彼女、鏡には彼女は映っていなかった。
ミソは、寝ている時だけ体から離れ行動ができるのだが、彼女が見えるのはなぜかガンスだけだった。 そして彼女はガンスにどうしてもお願いしたいことがあるというのだ。
彼女を連れてあるところに連れて行ってほしいというのだった。 一人で行けばいいというガンスだったが、どうしてもという彼女の願いに仕方なくある場所に彼女を連れていく。 それは施設で一緒だった友達の男性の結婚式だった。 施設で家族のように育ったその男性の結婚式をどうしても見たかったのだった。
そして幽霊の様な存在のミソと、ガンスの変な交流が始まるのだった…

これは予告編を見て行きたかった作品、ちょっと不思議なファンタジーでした。
監督はイ・ユンギ、私は初めて作品を観ました。 主演の男性役はミク・ナムギル、彼も初めて見るのかもしれませんね。
ヒロイン役のミソ役ではチョン・ウヒ、「ビューティーインサイド」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14050472.html での一人のウ・ジン役(^^)、先日公開していた 「哭声/コクソン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14803211.html で謎の目撃者・ムミョンを演じていました。 結構重要な役どころでしたね。
物語は、こん睡状態というかほぼ脳死状態で、回復する可能性が低い女性に対してなんとか示談に持って行けと言う命令を受けたガンズの前に、当の本人が生霊となって現れていろいろ始まる物語ですね。 死んではいないんで幽霊ではないと思います。
しかし彼女の代理人は、決して自殺ではないと頑張り、示談に応じようとはしません。 その代理人の女性は、結婚式の花嫁でした。 彼女にはどうしてもミソが自殺をするような弱い女性ではないという確信があったから。 しかしここにある一つの疑問があるんですね。
彼女はいつも持っていた視覚障害者の必ず持つべき杖を持っていなかったんですね。 杖も持たずに車道に出ていく、これは自殺ではと言われても仕方がないんですね。
ガンスは、ここに気が付きますが、彼しか当人の話を聞くことができない。 そこで彼女の当日の行動のわけ、そして彼女の親の手掛かりを探し始めます。 そしてそこには意外な真実がありました。
ガンスは、生霊のミソと話しながら、実は自分に対する心のケアにもなっているようです。 自暴自棄になっていたガンスは、たとえ生霊でも彼女が心のよりどころにだんだんなって行きます。
何度も涙する場面のあるハートフルな作品ですが、実はラストは意外なちょっと驚く展開に私は感じましたが。

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彼が来た場所、そこは辛い場所・病院だった

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私が見えるの?

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連れて行って欲しい場所がある

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結婚式の場所、そして施設で可愛がっていた犬もいた

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そしてミソの生い立ちを調べ始める

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