anttiorbの映画、映像の世界

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ドリーム ホーム 99%を操る男たち

2014年作品、ラミン・バーラニ監督、アンドリュー・ガーフィールド主演。

ナッシュ(アンドリュー・ガーフィールド)は、美容師をしている母親リン(ローダ・ダーン)、息子コナー(ノア・ロマックス)と共に住むシングルファーザー。 建築現場の日雇いの仕事にもありつけず、住宅ローンも滞納していた。
ナッシュは住宅ローン支払延期の為、裁判所に赴くが、裁判所の判事も判事で、彼の様な人間からの手続きに明け暮れているのか、取り合ってはくれない。
そんなある日、彼の家に裁判所の執行代理人というカーバー(マイケル・シャノン)が押し入ってくる。 カーバーは、裁判所代理の紙をナッシュに突きつけ、あと2分でこの家を出て行けと言い出した。
なす術もなく、ナッシュは家から立ち退きを言い渡され、コナーや母親と共にモーテルに逃げ込む。 カーバーの執行代理人とは表の顔で、裏の顔は、ナッシュの様にリーマンショック後、理由ありで家賃を滞納している家族に目をつけ家を立ち退かせ、売り払うブローカーだった。 それは法の目をすりぬけ家を差し押さえるので、 危険きわまりない仕事だった。
なんとしても元の生活を取り返したいナッシュは、汚い仕事だとわかりつつも、カーバーのヤマにのってしまう。
はじめはただ単に建築や電気工事の技術を買われ、空き物件のエアコンや、室外機をくすねて事故物件にし、安く買いたたく作業をしていたが、だんだん彼はナッシュからいろんな仕事を受け継がされていく。
そして彼の稼ぎも大きくなり、とうとう元の家を買い戻すことになるのだが…

リーマンショックの後を描いた作品では、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」  https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13961278.html や、「 Maxed Out(貸しまくる人々~カード地獄USA~)」 などがありますが、今作はやはりみんなが大きな損失を被った時に、逆に大儲けをする輩がいるおはなしですね。
監督はラミン・バーラニ、初めて作品を見ましたがなかなかでした。 主演はアンドリュー・ガーフィールド、公開中の 「ハクソー・リッジ」 でhttps://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15000973.html 主役を張っていますが、「沈黙 -サイレンス-」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14698831.html でも主役を。 期待されていますね。
そしてカーバー役でマイケル・シャノン、「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14584459.html では良い役でしたね。 しかし今作では血も涙もない男ですが。
いきなり出て行け!住めなくなった!と言われても路頭に迷うだけですが、それだけあの時は住むところを失った人間は多かったんでしょう。 しかしあの前から異常なほどのローン大国だったアメリカ、いつかは弾け跳ぶことを知っていた人間は多かったでしょうし、どこで一気に手を引くかで勝ち組と負け組が決まってしまったんでしょう。
物語は、そこからどん底に落ちた人を探し、際どく利益を稼いでいく物語でした。 負け組から運よく? 勝ち組に乗り換えつつある主人公のナッシュ。 しかし彼にはまだ優しい心が残っていて冷たくはなりきれず、どんどん心が壊れていくんですね。
彼の考えは家族と一緒に暮らすこと、できれば元の家で。 しかし一度手放した家はそう簡単には取り戻せず、彼は焦ってしまうんですね。
こういうのは氷山の一角で、もっといろんなことが個人には合ったことが 「Maxed Out」 には描かれています。

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家を追い出されるナッシュ

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警察も介入してくる

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そこから、カーバーのもとで働き始める

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そして彼もだんだん手段を覚えてくる

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彼の希望は元の家を取り戻すことだったが…

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