anttiorbの映画、映像の世界

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めがみさま

2017年作品、宮岡太郎監督、松井玲奈新川優愛廣瀬智紀出演。

閉塞的な郊外の田舎町。 佐倉理華(松井玲奈)は絶えず精神安定剤を飲み、上手く笑える本で、必死に表情を作っていた。 母・市絵(筒井真理子)との朝食の時も、穏やかな笑顔を作りながらを心がけている。 やっと決まった仕事場に、母の期待が高いからだった。
しかし実際の職場では、同僚の苛めや、それを鵜呑みにする上司がいて決して快く仕事をする環境にはない、理華だった。
ロッカーにあった雑誌をちらっと見た時、気になった花柄のワンピースがあった。 店に行くと、載っていたワンピースがあり最後の1着だった。 その時、自分もそれが欲しかったと言ってきた女性がいた。
その女性(新川優愛)や店員から勧められた理華は思わず買って、次の日職場に着ていく。 しかし買い逃した同僚に罵られ、挙句の果てにはお金をレジから盗んだ濡れ衣を着せられ、首になってしまう。
母親からも仕事を辞めたと言うと、同じように罵られ、彼女はも生きていく望みさえなくなってしまう。 深夜に死にたいと検索しているとあるサイトが目に入る。 そのサイトにはあの時の女性が写っていた。
彼女は同じ境遇にいたが、人生を変え成功しているらしい。 連絡を取ると会いに来てくれ、自分をさらけ出せと励まされ、一緒にルームシェアをしようと誘われるほどになる。
彼女はセラピストの “ラブ” と称して、自己啓発セミナーを開催するので、人を雇おうと思っていたと言い、理華とともに開催の準備に入るのだった。
引っ越しをして片づけをしながらお使いに行ったとき、理華は橋から飛び降り自殺をしようとしている男に出会う。 とっさに止めた彼女は自分たちのセミナーへの参加を進めるのだった。
そして開催されたセミナーは、ラブの独特な個性が発揮され大成功に終わり、自殺志望の男性・川崎拓海(廣瀬智紀)もスタッフに加わることになるのだった。 そして理華の人生も変わり始める兆しが見えたのだが…

この作品は、多くのテレビドラマを制作するメディアミックス・ジャパンによる、 「日本全国各都道府県の1つの地域にスポットを当てて映画を制作し、地域で公開する」 というコンセプトの企画 「Mシネマ」 第2弾作品ですね。
気が付きませんでしたが1作目が 「gift」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13864306.html で、今作のダブル主演の松井玲奈が引き続き出演ですね。 前作では遠藤憲一でしたが今作は新川優愛がもう一人の主役でした。
玲奈は、今年に入り映画が3本目。 「はならならなのか。」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14848992.html  「笑う招き猫」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14898067.html そしてもう1作秋に公開予定、“女優:松井玲奈”、頑張っていますね。嬉しい限りです(^^)
監督は宮岡太郎、「gift」 も彼が撮っているので、まだ20代の若い監督、松井玲奈のある部分を今作でも引き出していました。
物語は、社会に上手く溶け込めない女性のお話、うまくやりたいのにできない、そんな女性・佐倉理華が追い詰められた時であった一人の不思議な女性とのお話ですね。 
本名がわからない通称ラブ、彼女は自分の本音を我慢しない、「他人の人生の中で生きるんじゃないわよ。 自分の中で、自分の人生を生きなさい」 という考えのもとに、セミナー参加者をグイグイ引っ張って行きます。
もちろん集まって来た人たちは、なかなか自分のことを表現できない人ばかりなので、憑き物が落ちたように自分を変えることに挑戦していくんですね。 救世主? しかしここにある現場に居合わせた雑誌記者・三坂あゆみがどんどん疑問をぶつけて行くようになります。
実は彼女も職場で自分の考えがことごとく否定されている人間なんですが、彼女が少し違うのが、彼女は主張をして跳ね返されているというところでした。
いったいラブは誰なのか? よく見ていると早い段階で正体はわかりますが、わかったうえで見ていてもちょっと面白い作品であり、ダークな松井玲奈が久しぶりに観れた作品でしたね。

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母との朝食、しかし彼女は引きつった笑いしかない

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職場でも苛められていた

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そんな時に出会ったイブ

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彼女との生活を始め変わっていく理華

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自殺しようとした川崎を止める

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セラピーを開くイブに関わってくる三坂

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