anttiorbの映画、映像の世界

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ザ・ドア 交差する世界

2009年作品、アノ・サオル監督、マッツ・ミケルセン主演。

画家として成功し、美しい妻・マヤ・アンデルナッハ(ジェシカ・シュワルツ)と、可愛らしい娘・レオニー・アンデルナッハ(ヴァレリア・アイゼンバルト)と共に何不自由ない毎日を送っていたダビッド(マッツ・ミケルセン)。 彼はある日、隣人で愛人のジア(ハイケ・マカチュ)と密会中に不慮の事故で娘を亡くしてしまう。 プールに誤って落ちたレオニーは靴紐を結んでいなかったので、その紐が底にあった障害物と絡まって溺死してしまったのだった。
それをきっかけにダビッドは妻と離婚。 全てを失ったダビッドは、抜け殻のような生活を送るようになってしまう。
5年後、自殺を試みるほどに自暴自棄の彼は、親友のマックス(ティム・ザイフィ)と夜酒を飲んでいた。 いたたまれなくなり酒場を出たダビッドの前に、不思議な蝶が飛んでいた。
誘われるように彼は、古びた祠の中に謎の扉を発見する。 その扉を開くとそこは、もう一つの世界に繋がっていた。 明るい陽射し、もしかしたらあの日かもしれない。彼は必死に娘を助けなければとの思いで我が家のプールに飛び込み、娘を死亡事故から救ったのだった。
だがホッとしたのも束の間、突如何者かに襲われ揉み合いになり、はずみで相手を殺害してしまう。 その人物はこちら側の世界に暮らす “もう一人の自分” だった。戸惑いながらもダビッドは、自分は “自分” のいなくなったこの世界でもう一度家族と共にやり直せるのではないか、と考える。
やがて彼はこの世界で新たな人生を歩むことを決意するが、そんなダビッドを監視している人物がいた…

監督はアノ・サオル、地元ではいくつかの作品を撮っているようですが、日本公開はこの作品だけで、2014年2月に 「未体験ゾーンの映画たち 2014」 で初公開されたんですね。 これはナイスなチョイスですね。
主演はマッツ・ミケルセン、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14629526.html 「ドクター・ストレンジ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14710148.html と相次いで大作に出演していますが、彼は演技派なんで、「偽りなき者」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11663230.html とか 「バレット・オブ・ラヴ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12072426.html とかの役も良いですね。
物語は自分の過失、今回は不倫でしたが、そのために娘を救うことができず人生がおかしくなった男に、やり直すチャンスが巡って来たお話ですね。 あの蝶は妖精でしょうか?そ れとも娘の生まれ変わりか?
しかし彼は5年で大分老けてしまったんですね。 慌てて髪を染め、5年前の姿に必死に近づけるんですが、娘のレオニーはすぐに見破ってしまうんですね。 しかし人生をやり直すために彼は生まれ変わる決心をして、不倫を辞め、もう一回妻を、5年前の妻ですが、愛し始めるんですね。
“自分” は殺してしまったのでこのまま幸せをつかめるのでは? しかしそうはいかない事態が起きてしまいます。 あのトンネルのことを知っているのは、はたして自分だけなんでしょうか?
この作品の面白さは、ただのタイムスリップというだけでなく、誰しもが思う人生のやり直しが強欲に結びついて行くところなんですね。 だから時間旅行はできないという不文律になっているんでしょうか?

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不思議なトンネルを超えると

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5年前の世界で娘を救うダビッド

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しかし自分との戦い

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この世界でやり直すことを決め、妻とやり直す

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しかし娘のレオニーは、父ではないと気が付くのだった

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