2016年作品、モ・ホンジン監督、シム・ウンギョン、ユン・ジェムン、キム・ソンオ出演。
ヒジュ（ハン・ソジン）は刑事の父親・ナム・イルヒ班長（チョン・チャヌン）と薄暗い半地下の部屋で二人暮らし。 母親は多額の借金を抱え、蒸発した。 それでもヒジュは料理上手な父親と幸せに暮らしていた。
彼は連続殺人事件を追っていて、容疑者であるキム・ギボム（キム・ソンオ）の監視を部下の、チョ・デヨン（ユン・ジェムン）と替わり帰宅が遅くなっていた。 タクシーを降りようとした時、入れ替わりに乗ろうとした男とぶつかった。 しかしその一瞬に彼は首を切られてしまう。 なんとか家までたどり着いたが、寝ているヒジュの前で彼は死んでしまう。
チョ・デヨンはなんとか、ギボムを逮捕することができたが、彼の殺人と証明されたのは1件だけ、残りの6件については証拠不十分で、求刑は死刑ではなく懲役15年となってしまう。 裁判の時の遺族の怒りは凄まじかったが、自分ではないとうそぶくギボムだった。
15年が経ち、デヨンは班長になっていた。 彼はギボムの出所に現れ、残りの殺人の証拠をつかみ、もう一度逮捕してやると、ギボムを威圧する。
そして成長したヒジュ（シム・ウンギョン）は、毎日警察署に出入りしているのだった。彼女は所内の掃除をして、みんなからカンパをされ、それが給料代わりだった。 誰よりも勤勉で、毎日通ってくるヒジュ、彼女はみんなに愛され、大切にされていた。 しかし彼女は天涯孤独、デヨンは彼女の父が亡くなったのは自分が原因だと思い、それもあってギボムをもう一回捕まえることに躍起になっていた。
そして、本来は違法なのだが、部下に彼の尾行をつける。 そして早くも彼は、女を買い、ホテルで過酷なプレイをさせる。 買われた女は殺されはしなかったが、なぜか駐車場で何者かに殺される。 さらに駐車場にいたカップル二人も殺される。 そしてそれを見ていたのがヒジュだった。
いきなり彼の出所後に連続殺人事件が起こる。 デヨンはギボムの犯行に間違いないと踏むのだが、証拠がない。 さらに厳しい尾行を部下に言いつける。
ヒジュは毎日あるビルの屋上に上ってある部屋を眺めていた。 そこにいた女性（キム・ソラ）をじっと見ている。 それは蒸発した彼女の母親だった。 しかし彼女は暴力的な男・（チ・デハン）と暮しており、その男はギャンブル三昧でどうしようもない男だった。 ヒジュはその男に 「あんた死ぬよ！」 と警告をする。
そして後日、その男は何者かに殴り殺されるのだった。
もう4件の殺人事件が起こってしまう。しかし一番驚いたのはギボム自身だった。自分の身の回りで誰かが人を殺している。 彼は自分に罪をなすりつけようとしている人物を探し出すことにするのだった…
監督はモ・ホンジン、監督は初めてのようですね。 脚本も担当しています。 主演のヒジュ役はシム・ウンギョン、彼女は大注目の女優さん、初めて見たのは 「サニー 永遠の仲間たち」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10993315.html での主人公の高校生役でした。 韓国映画で初めて感動した作品でしたんで印象強いです。
そして 「怪しい女」 でも主演をしていますね。 邦画リメイク版 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14026876.html を見ていますがオリジナルを見たいもんです。
そして凶悪犯役にキム・ソンオ、「アジョシ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14205232.html でも悪い役をしていました。
また執念の刑事役でユン・ジェムン、「母なる証明」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8843648.html 「アシュラ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14790211.html にも出演していました。 ほとんど刑事役（＾＾）
物語は、連続殺人犯を追う刑事の物語に一見思いますが、これは強烈な復讐のお話です。 優しく、真面目な父親を殺された、当時少女だったヒジュ、彼女は頭がよく、実は夢を持っていたんですね。 そのシーンも入るんですが、それが夢であることは初めはわかりません。
なぜ彼女は毎日警察署に通って、そこで自主的に働いていたのか？ それは父の仇を打つことでした。
しかし父を殺した実行犯は別にいたんですね。 もちろん犯人のギボムは凶悪犯なんで、手口は似ていますが、決定的な殺し方の違うもう一人の凶悪犯がいるんですね。 そしてその男は彼とも因縁のある男でした。
これはなんともラストが強烈です。 彼女の復讐の仕方がとてつもなく恐ろしく、悲しい。 凄まじい作品でした。
ギボムを再度逮捕しようと躍起なデヨン
