anttiorbの映画、映像の世界

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ジュリエッタ

2016年作品、ペドロ・アルモドバル監督、エマ・スアレス、アドリアーナ・ウガルテ主演。

スペインのマドリード。 ひとりで暮らしているジュリエッタ(エマ・スアレス)には、自分を心から愛してくれている恋人ロレンソ(ダリオ・グランディネッティ)と、新しい生活を始める決心をした。 荷造りも終わり、ロレンソは決めてくれた彼女に感謝をしていた。
しかし町を歩いていた時、仲間と一緒のベア(ミシェル・ジェネール)と、久しぶりに再会する。 彼女は娘の親友だったが、顔を見るのは本当に久しぶりだった。 そして彼女はジュリエッタに思いがけないことを言う。
「あなたの娘、アンティアと会った」
衝撃を受けた彼女は、ロレンソに対して、一緒に行けないことを言うと、彼女はすぐにマドリードで、新しく住む部屋を見つけるのだった。
ジュリエッタの一人娘アンティア(プリシラデルガド)は12年前、理由も言わず、突然姿を消してしまったのだ。 それ以来、一度も娘に会っていないジュリエッタは、忘れかけていた娘への想いをよみがえらせ、心の奥底に封印していた過去と向き合い、今どこにいるのかもわからない娘に宛てた手紙を書き始める。
若き日のジュリエッタ(アドリアーナ・ウガルテ)は移動のため列車に乗っていた。 彼女の席の前に中年の男性が座ってきた。 しかし暗い表情の男性を嫌い、彼女は口も利かず、食堂車に移動してしまうのだった。 そこで出会ったのがショアン(ダニエル・グラオ)だった。 話が合い、楽しい雰囲気となったが、列車が駅で停車し、彼は10分間の停車中に外を散歩したいという事で、二人はそれぞれの席に戻るのだった。
再び列車は発信するが、前の席にいた中年の男の姿は無かった。 その時、列車が急ブレーキで泊まった。 荷物が落ちてきたり転倒する人間も出る。 列車と並走していた鹿を轢いたのか?
外に飛び出る車掌たち、その中にショアンもいたが、男たちはタンカを運んでいた。さっきの中年の男が列車に飛び込んだのだった。 ジュリエッタは、自分の冷たい態度が原因だったのではと悲観するが、男の荷物は空だったことから、男は初めから死ぬつもりだったとショアンは彼女を慰めるのだった。
着いた土地で彼女は臨時教師の仕事をしていた。 しかし元いた教員が復帰をすることから彼女は職を解かれることになる。 そんな時に校長は1通の手紙が届いていると言って彼女に差し出す。 それはなんとショアンからの手紙だった。
そして漁師の彼のもとにすぐさまいくジュリエッタ。 そこで二人の生活が始まるのだった。そ して生まれたのがアンティアだった…

監督はペドロ・アルモドバル、私が見た作品は 「ボルベール〈帰郷〉」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8325484.html  「私が、生きる肌」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12142174.html です。 そして「人生スイッチ」  http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13299935.html にも製作参加しているんですね。
主演はダブル主演となっていて、ジュリエッタの若き日と、現在の姿が、交互に描かれていきます。
一人娘と離れ一人暮らし、ショアンはどこに? さらにどうしてマドリードにいるのか? ジュリエッタがここに至った人生がだんだん語られていくんですが、この若い頃のたまたま前の席に座った自殺した中年男性が一つのトラウマのきっかけになるんですね。
実はショアンには、古くからの異性の友人がいます。 アバといいインマ・クエスタが演じていますが、彼女とショアンは昔馴染みであり、元恋人でした。 しかしそんな微妙な存在がジュリエッタにある感情を抱かせていくんですね。 でもジュリエッタとアバの関係も決して悪くは無いんですが。
そして幼少期のアンティアは、父親っ子の娘でした。 よくあることですが、母親は怒り役、父親は娘に対して甘い。 だんだん娘が大きくなり、ジュリエッタは仕事に復帰したいという願望が湧き上がってきます。
はたしてジュリエッタなアンティアと再会できるのか? こんな消え方をされたら親はおかしくなってしまうほど残酷な展開ですが、ほんの少し希望を感じさせるラストでしたが。

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新しい生活を決めたジュリエッタ

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しかし娘の友人と出会い彼との生活をやめる

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そして今までのことを手紙に書き始める

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ジュリエッタとショアンの出会いは食堂車

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ショアンとの間にアンティアが生まれたが

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