anttiorbの映画、映像の世界

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世界一キライなあなたに

2016年作品、テア・シェアイック監督、エミリア・クラーク、サム・クラフリン出演。

超ハンサムな大富豪ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)は、恋人とベッドで朝を迎える。 彼女も超綺麗な女性・アリシア(バネッサ・カービー)、このままいけば二人は結ばれるだろうと誰もが思っていた。
その日はドシャ降りだったので、ベッドからアリシアは危ないのでバイクでは会社に行かないでとくぎを刺す。 ウィルは言われた通り、徒歩で雨の中会社に向かうのだった。 しかしそこに1台のバイクが!
ルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は、お洒落をすることが大好きな26歳。 カフェの店員として働いていて、彼女は客の好みをすっかり覚えていたし、お茶を入れるタイミ ングも絶妙だった。
しかし店主は彼女に対し寂しそうな顔で、封筒を渡すのだった。 カフェは閉店することになり、退職金もわずかだった。
ルーの家は父のバーナード・クラーク(ブレンダン・コイル)が失業中、妹のカトリーナ(ジェナ・コールマン) はシングルマザーで、ルーがこの家の働き頭だった。
早く新しい仕事を探さなくてはならない彼女に、ある仕事の募集が見つかる。 それはある男性の世話の仕事だった。 さっそく彼女はアポイントを取り面接に向かう。
訪ねた先で出てきたのは、母親のカミーラ・トレイナー(ジャネット・マクティア)だった。 精神的に厳しい仕事であり期間は半年、着飾ってきついミニスカートをはいてきたルーは、スカートを割いてしまい慌てる。 しかし今まで続かなかったヘルパーと、ちょっと違うと感じたカミーラはウィルに会わせることにする。
彼はバイクの事故で車椅子生活を余儀なくされ、生きる希望を失ってしまったという事だった。 そして一切心を開くことを辞め、身の回りの世話は、両親と、専属医のネイサン(スティーブン・ピーコック)が行っていた。 そしてルーの奮闘が始まるのだった…

ここまでの展開が大変早い作品ですが、早くも尋常でない物語が展開されていきます。 冒頭の躍動的で理知的なウィルの姿はほんの数分、ここからは髭面で長髪、そして笑顔の全くない車いす生活のウィルしか登場しないんですね。
ルーの初めの仕事はただお茶を入れるだけ、あとは隣の部屋で待機をして、用があれば呼ばれるだけなんですね 。 いたたまれないルーでしたが、ある日、DVDを一緒に見ようとウィルが珍しく言ってきます。 その日は外がドシャ降りで、お互い憂鬱な日でした。
そして彼女は吹き替え版しか見たことが無く字幕版の映画を見たことが無い。 そんな彼女に対して半ばいじわるの感じの作品を見せるんですが、彼女のストレートな感想に、ウィルの心が動くんですね。 そこで初めて二人で雨が上がった庭に散歩に行きます。
その姿を母のカミーラが見ているんですが、この時の彼女の感情は後でわかる現実と思い合わせると、ほんの一筋の日が差したのかもしれません。
お話は、本当に辛いお話、しかし今作品のエミリア・クラーク演じるルーが何とも可愛く、滑稽で、素直で、小さな太陽のような振る舞いをするんですね。 彼女がいるだけで、そこが明るく暖かくなる。 それがだんだんとウィルにも波及していくんです、ほんの少しね…
監督はテア・シャロック、舞台演出家で初監督のようですね。 そして主演のエミリア・クラークは「ターミネーター:新起動/ジェニシス」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13248316.html で、2代目サラ・コナー役に大抜擢でした。
ああテレビシリーズを入れると3代目ですかね(^^) 本当に田舎臭い役がぴったりで、美人顔ではありませんが、彼女の今作の演技は素晴らしい。 いろんな顔ができる女優さんは本当に良いですね。
結末は、大変厳しいことになりますが、この作品はそれで嘘が無い。 奇跡はもう起きていたんだなあと感じる作品でした。

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新しい職が決まったルー

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シングルマザーの妹とは仲がいい

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恋人のパトリック

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ウィルの苦悩する両親

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だんだん心を開き、髭を剃らせるウィル

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ルーはウィルを家に招待する

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笑顔を見せるようになるウィルだったが・・・

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