2016年作品、デヴィッド・イェーツ監督、アレクサンダー・スカルスガルド主演。
ベルギー国王:レオポルド２世の命を受けて、レオン・ロム将軍（クリストフ・ヴァルツ）は一軍を率いて、ベルギー領コンゴの奥地に向かっていた。 現地のガイドたちが立ち止った先には大きな人面の岩がそびえ立っていた。 それが目印だと思った軍は一斉射撃をすると、霧の中に原住民の死体が現れる。
さらに進んで行くと、浅い沼が現れ、そこには数対の死体が括りつけられ、周りの絶壁の上には、首長ムボンガ（ジャイモン・フンスー）率いる所属が不気味に見下ろしていた。 そして一気に襲い掛かられ、ロム以外は全滅をしてしまう。
たった一人生き残ったロムにムボンガは、「あの男を連れてこい。 お前たちが欲しいものはこれだろう」 と言い、大きなダイヤモンドの原石を手渡すのだった。
美しい妻ジェーン（マーゴット・ロビー）と裕福な暮らしを送る英国貴族で実業家のジョン（アレクサンダー・スカルスガルド）は、“ターザン” という別の名を持っていた。
生まれて間もなく国の反乱に巻き込まれた彼は、コンゴのジャングルで動物たちに育てられたのだった。 スマートにしてワイルドというアンバランスな魅力を兼ね備えたターザンは、英国政府でも一目置かれていた。
ある日ターザンは、政府の命で、英国首相（ジム・ブロードベント）に呼び出されるのだった。 いまの彼はもうコンゴにいた時の彼ではない、曾於思ったジョンはやんわりと断ろうとするが、オブザーバーで出席していたジョージ・ワシントン・ウィリアムズ（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）の説得についに折れ、貿易使役として今後に向かう事に決める。
彼は、ジェーンをイギリスに残していくつもりだったが、彼女の意思は固く、ジェーンを連れて故郷のジャングルに戻ることになるのだった。 しかしそれはターザンに仕向けられた罠で、故郷は侵略され、ジェーンに危機が迫るのだった…
てっきり 「ターザン」 の物語だと思っていて、あれれという感じでしたね。 ジャングルで動物たちに育てられたターザンが人間の女性と結婚した後の話が描かれているんですね。 ですからターザンのお話は誰もが知っているという前提で描かれていて、途中の回想シーンでその辺りを推し量るという作りになっています。
“ターザン” は、あの独特な叫び声が有名ですね。 裏返ったような長い雄叫びは、ＣＭでもぱろってさえいましたが、今作で上げる雄叫びは、意外にかっこよく、「思ったより違うな」 とクリストフ・ヴァルツ演じるロムがつぶやきます。
ターザン＝ジョン・クレイトンにはアレクサンダー・スカルスガルド、「バトルシップ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14223661.html で主人公の兄役でしたが、あっという間に出番終了、どちらかと言うと 「メイジーの瞳」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11715280.html でのリンカーンというバーテンダー役が優しくて良かった。
そして妻ジェーンにはマーゴット・ロビー、「フォーカス」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13001567.html 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11039798.html 主人公の相手役をしていますが、今作でもターザンの妻、そしてお腹に子を宿して居るには、戦う妊婦さんでしたね。
率直にもっと超人的な人物像をターザンに描いていましたが、文明人となりブランクがあり、さらにそのブランクや、自然における強者にしっかり負けるという姿も、ある意味等身大のヒーローなのかもしれません。
時代は植民地時代、植民地支配にも資金が必要で、そんなヨーロッパの覇権を争う歴史的な側面も感じ取れますね。 やはりラストのターザンの仲間たちの大進撃は圧巻でした。
あとは、やはりクリストフ・ヴァルツの悪役は嵌りますね。 こういう狡猾な嫌な役はもう嵌りすぎています（＾＾）
