anttiorbの映画、映像の世界

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拳銃と目玉焼

2014年作品、安田淳一監督、小野孝弘主演。

新聞配達員の志郎(小野孝弘)は、いつも決まった行きつけの喫茶店がある。 そこでモーニングを食べ、そこでは目玉焼きを出してくれる。 彼の目当ては喫茶店員ユキ(沙倉ゆうの)、独特ののんびりした話し方で優しい笑顔、彼女のためにここの常連になっていると言っても過言ではない。 しかし史郎はいたって温厚、そして控えめな性格なんで、彼女に思いを打ち明けることは到底できない。
そんな志郎がある日、おやじ狩りの少年たちと出くわした。 怖くて仕方なかったが、必死に止めようと仲裁に入ったが、逆のボコられてしまう。
しかしその時、襲われていたおやじ・坂本(田中弘史)がおもちゃの銃を取り出し少年たちに数発撃った。 おもちゃとはいえちょっと怯んだ不良たち、しかし再度襲いかかろうとした時、パトカーのサイレンが鳴り、彼らは逃げて行った。
坂本はおもちゃ工場の社長だったが、今はほとんど仕事が無くたった一人だというのだった。 そしてこの銃も、数発撃つとガス漏れしてしまうと寂しげに言うのだった。
翌日、いつもの喫茶店に行くと、志郎がおやじ狩りを追い払ったという話になっていた。 そこにいたのは坂本で、実は彼に話があって拾ったマッチを頼りに来たというのだった。 坂本は史郎を工場に連れて行き、 “おやじ狩り狩り” を正義のためにしないかというのだった。
しかし今のままでは、やられてしまう。 そして正義の味方ならではの装備を固めることにするのだった。
一方ユキには秘密があった。 彼女には恋人がいて、哲也(矢口恭平)というのだが、同棲をしている。 そして彼女はデリヘル嬢をしているのだった。 いったいなぜ彼女がそんなことをしているのだろうか? そして哲也には大きな借金があるようだった。
志郎と坂本の計画は着々と進み、ある日二人は女性が襲われそうになった時に、さっそうと現れ、不良たちを撃退するのだった。 そして志郎はますますヒーローになっていくのだったが…

これは大変素朴な作りなんですが、なかなか味わい深い作品です。 自主制作の作品でしたが、娯楽性と完成度において高い評価を受け、2014年10月17日より順次劇場公開されたという事でした。
確かに、キャストもあまり有名な役者さんが出ていません。 しかしこの素朴な作りが手作り感満載で良いんですよね。 
主人公の志郎役の小野孝弘さん、「明日への遺言」 でクレジットされていますが、出演作こそ多数ですが主役で見たことはありませんでしたが、この作品の主人公キャラにぴったり。 またユキ役の沙倉ゆうのさんが良いですね。 ほわーんとした中で、温かい女性役でしたし、こんな子がデリヘル嬢をやっているなんて、誰しも深い事情があると思ってしまうでしょう。
物語はこの後、ユキと哲也が大ピンチになります。 そして志郎が…というお決まりでベタな展開ですが、それが今作にはしっかり合っていますし、本当の一般人でもヒーローになれる。
ちょっと少年期の思いも蘇る、夢と希望のある作品でした。

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出会った二人

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史郎の憧れのユキ

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史郎に会いに来た坂本

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そしてトレーニングを

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ヒーローに

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