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シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人

2013年作品、ホバルト・ブストネス監督、シャーリー・モリソン、ヒンダ・キプニス主演。

アメリカ・シアトルに暮らす好奇心あふれる92歳のシャーリーと凝り性の86歳のヒンダ。 そんな二人は金持ちでもビジネスマンでもない。 2人は何時も会っている。 買い物に行くときも電動いすに乗って出かけるが、なかなか年老いた二人は買い物も大変。
ある日、買い物の後に、ちょっと休憩がてら公園で会話をしていると、なかなか経済的に困窮している人間が多いことから、経済発展というのは何のため? 限りなく経済発展ということが本当にあり得るのかに疑問を持った。
わからない事を教えてもらうために電動イスに乗って大学教授や経済アナリストに会いに行くことを 決心する。 聴講生としてワシントン大学に行き、講義を聞きに行くのだが、聴講生に質問は許されない。 しかしシャーリーは果敢に質問をし続け、ついには退出させられる。
しかしめげない二人は、さらに経済学の教授だけでなく、物理学の教授に話を聞いたり家に招いていろいろ教えてもらったりし始める。 時にバカにされ、門前払いをくらい、脅されながらも “知りたい” という二人の情熱は誰にも止めることはできず、ついには世界経済の中心NYのウォール街へと飛び出していく……

昨年の9月に有楽町で公開されたドキュメンタリー作品、近場のシネコンでセカンド上映されたので見に行きました。 2人は、アラ6どころではなくアラナイ、ほとんど90歳なんですね。しかし意欲が物凄い。でもちょっと考えればだれでも疑問を持つことですよね。
どうして経済発展を目指すのか? 経済発展というのは終わりが無いのか? いつか終焉を迎えるのではないか?
恐慌という言葉は今は使わないということを初めて知りました。 それはどんなに経済が停滞しても、落ち込んでも、ただ “不況” というちょっと加減をした言葉になっているんですね。
若い学生に経済発展が無限につづくのかという質問をキャンパスですると、それを目指して勉強をしているので、無くなるなんてありえないという答えが帰って来るんですね。
でもシビアに観ている学者は、そんなことはありえない、資源を食いつくすことで必ず終りが来る。 ここに出てくる学者の3原則はぜひこの作品の大きな肝心な部分なんで見ていただきたい。
アメリカという国はGDPは長い目で見てみると右肩上がりなんですが、貧富の差は日本では想像もつかないくらいあると言われています。 2人の女性は、もうこの世界は完全に壊れているとシュールにお茶のみ話のように語り合います。
なかなかシュールで核心をついたドキュメンタリーでした。

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全てはこの時に持った疑問から

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この後追い出されるふたり

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しかし話を聞きにどこへでも

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さらに向かった先は

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キャンパスで訴える二人

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