anttiorbの映画、映像の世界

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ザ・スクエア 思いやりの聖域

2017年作品、リューベン・オストルンド監督、クレス・バング エリザベス・モス ドミニク・ウェスト テリー・ノタリー出演。

昨晩、飲みすぎてソファーで眠ってしまったクリスチャン(クレス・バング)、贅沢な暮らしを送る彼は、ストックホルムの有名現代美術館のチーフ・キュレーター。
ある朝、足早に勤務先に向かう人々に交じってクリスティアンも急ぎ足で歩いていると、若い女性が悲鳴を上げながら走ってくるのが見えた。 女性は必死の形相をしており、一人の男性を捕まえて、「追われているの」 と助けを求める。 遠くで男の叫ぶような声が聞こえ、こちらに近づいてくるのがわかった。
男性はすぐ傍を歩いていたクリスティアンを呼びとめ、なんとかしてくれ、と言うが、二人ともどうしていいかわからず、おろおろするばかり。 そこへついに男が猛スピードで走ってきた。 クリスティアンと男性が、彼を食い止めようとすると、「男はただ走っているだけだ!」 と叫び、そのまま行ってしまう。
残されたクリスティアンと男性は顔を見合わせて、今の体験はなんだったのか、と苦笑するばかりだったが、ふとポケットに手をやると財布とスマホが失くなっていることに気がつく。
GPS機能を使うと、犯人の住んでいる地域が判明する。 貧しい地域のあるアパートのどこかにあるようだ。 部下の男は半ば面白がってアパートの全室の郵便受けに脅迫状を入れてはどうかと提案し、「俺がやりますよ」 という彼の言葉に乗せられて、脅迫状の文面を考える二人。
「お前のことも住処も知っている。 盗んだものを返さないとぶっ潰す。 クリスティアン宛でコンビニに届けろ」 と書かれた脅迫状を50枚も用意して件のアパートの前まで車でのりつけた二人だったが、直前になって部下の男が怖気づき、結局クリスティアンが実行するはめになってしまう。 「なんで俺がこんなことをしなくちゃならないんだ」 とぼやくクリスティアン
そんな中、美術館が次に手がける展示 「ザ・スクエア」 の準備が進んでいた。 その日は広報について、話し合われ、広告会社の二人組は、「メディアが取り上げるには賛否が必要」 と主張する。
ザ・スクエア」 のコンセプトは、「その中ではすべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」 というもので、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じようというものだった。 それに関しても彼らは 「そんなことはあたりまえです」と述べ、「観客に何を掻き立てるか。インパクト作りが必要です」 と言う。
数日後、盗まれた物はそのまますべて手元に戻ってきた。 ところがさらに数日後、別の荷物が届いたとコンビニから連絡が入る。 そんなはずはない、開けてみてくれないか? と頼むと、手紙が入っていると店員は答える。
読んでみてくれと頼むと、店員は読み上げる。 「よくも泥棒扱いしたな。 家族に謝れ。さもなければカオスに陥れる」 クリスティアンは困惑し、不安になるのだった。
広告会社の男たちは、SNSを分析したところ、弱者の話はシェアされやすいというデータが出ていると言い、弱者の中でも特に物乞いに焦点を当ててみたいと提案する。
金髪の物乞いの少女が震えながら現れる。 彼女がスクエアにはいったらどうなるか? スクエアのコンセプトとは正反対のことが起きる。 彼女は四角形の中で傷つく。
それは、かなり危なかしい内容で、美術館スタッフは躊躇しますが、そこにクリスティアンが入ってきて。
コンビニに届いた手紙のことで頭がいっぱいのクリスティアンは、彼らの企画書を斜め読みすると、「いいね、続けて」 と言い、またあわただしく出ていってしまう。
これが後々大事件に発展していくのを彼はまだ知らなかった・・・

なかなかシュールな作品でしたね。 美術館のコンセプトは現代アート、作品も理解しがたいものが多いんですが。
監督はリューベン・オストルンド、初めて作品を見る監督でした。
主演はクレス・バング、この作品で初めて見る俳優さんです。
冒頭のインタビュアー役でエリザベス・モス、「ハイ・ライズ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14348790.html に出演していました。

物語は、現代美術館の責任者となったクリスチャンが遭遇する、踏んだりけったりの出来事ですね。 まずはスリに会い、携帯のGPSから、貧困者のアパートに脅迫的な手紙を前部屋に投函してしまいます。 しかしこれがまずは失敗の始まりです。
そしてすられたものは帰ってきましたが、それ以上のクレームが。 そしてそれに気をとられているときにうっかりととんでもない動画が作られてしまい公開されてしまいます。
これが大変ショッキングな動画で、大バッシングとなります。
シュールな作品、なんと2時間半、でも予想しづらく、パーティー会場のシーンはちょっと凄い(^^)
飽きさせない不思議な作品です。

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ザ・スクエアを発表するクリスチャン

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彼女のインタビューを受ける

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シュールな動画の原題アート

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パーティーで彼が現われ大混乱に

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そして事態は大事に

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