anttiorbの映画、映像の世界

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劇場霊

2015年作品、中田秀夫監督、島崎遙香主演。

若手女優の沙羅(島崎遥香)はなかなか伸び悩んでいた。 今日も死体の役で、顔が映るのは、刑事が確認する時だけだった。 でも彼女は台本を読むと、ほかの人のセリフまで頭に入ってしまう記憶力の良さを持っていた。
事務所の女社長(広岡由里子)には、まだ5年と言われ、修業が足りないと説教される。 沙羅はまだまだ自分はチャンスが欲しいと思っているが、社長は篠原葵高田里穂)という売れっ子女優を引き合いに出す。 しかしそんなに言うならということで、あるオーディションを紹介される。
それは「鮮血の叫び声」という舞台で、新進演出家の錦野豪太(小市慢太郎)の作品だった。 もちろん葵も受けるのだが。
会場で、野村香織(足立梨花)という若手女優に声を掛けられる。 彼女も同じような死体役をやっているというのだった。 2人は意気投合して行く。
二人一組の、テストで、沙羅は葵とペアを組んでセリフを言うが、葵はセリフを忘れてしまう。 失敗しただろうと思っていた沙羅は、なんと脇役だが合格するのだった。また香織も別の役で合格していた。
この舞台は、ヨーロッパで、若さを保つために若い女を殺し、生き血を浴びていたエリザベートという女の話だった。 主役は葵が選ばれ、そして稽古になっていくのだが、このエリザベートの場面では、横に人形を置くことになっていた。
しかし、人形の顔の部分がなかなかしっくりこないので、衣装担当の女性が、人形のストックの中からある顔だけの部分の人形を見つけてきた。 体の部分は、スタッフの和泉浩司(町田啓太)が作っていたが、顔が決まらなくて、それを当てたと言っていた。
しかしここからこの舞台に陰惨な現象が起きていくのだった…

長い時間をかけ、プロモーションを行っていたこの作品、中田秀夫監督の、舞台物のホラーといえば、「女優霊」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/7719767.html というデビュー作がありますが、もう伝説的なホラー作品ですね。 そしてそれから20年、今度は大きな劇場を舞台氏にした怨念ホラー作品が出来ました。
実は冒頭部に、その原因の一端の映像が入っているんですが。
主演は、AKB48内のオーディションを勝ち抜いた島崎遙香、AKB以外の作品でも出演経験はドラマとかありますが、本格的な劇場公開作品の主役は初めてですね。
さて、映画としての出来はなかなかの怖さがありました。 この人形の顔の部分がなかなか超リアルなんですね。 この顔をじっと見ているだけでなかなかぞっとする生き人形なんですね
また島崎遙香はやはりスィッチが入ると、大したもんですね。 なかなかのただのアイドルの存在感ではありませんでした。 ひいき目を差し引いても、ちょっと硬いところはありますが、叫ぶところもしっかりしているし、薄笑いの表情がなかなかいい味を出しているんですよね。
中田監督との相性も良かったのかもしれません。 そして足立梨花高田里穂といった同年代の女優ともうまく馴染んでいる感じで、彼女を守る和泉浩司役の町田啓太との雰囲気も嵌っていました。
恐さをしっかり出した、なかなかのJホラーでした。

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人形たちの中に埋まるように、その顔があった

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主役になった葵

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大きな劇場

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葵がいなくなり最終的に香澄が主役に

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しかし彼女が現れる…

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そして二人は

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そして錦野も

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