anttiorbの映画、映像の世界

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殺人ワークショップ

2014年作品、白石晃士監督、宇野祥平主演。

モリアキコ(木内彬子)は、同棲している高木良助(細川佳央)に毎日DVを受けていた。 良助の暴力は大変ねちっこい、一度始まると、なかなか止めない。 とにかく陰湿な殴る蹴るを彼女にしていた。
彼女はある日、良助に役者になるためにワークショップを受講したいと彼に話すが、「ブス」「●チガイ」と罵倒された挙句、やはり殴る蹴るの暴行を受ける。 いったん暴力が終わった時、謎のメールが来る。
「あなたの周りに殺したい人はいませんか?   これはそんな殺したい目標を実際に殺すための『殺人ワークショップ』です。」 発信元は江野祥平(宇野祥平)という男からだった。
彼女は、役者になるためのお金を持って、あるビルの一室に向かう。 そこにはもう5人の男女が来ていた。
江野という男は関西弁で、ドスが効いていた。 携帯を預けられ、GPS機能は切られる。
そして男性2人、女性4人の受講者に江野はまず初めに自己紹介をさせる。
殺したい対象は、仲良くしていた年下の男のエミ(西村美恵)、殺したい対象は、バイト先の職場で一番仲の良かった友人のウメザワを自殺に追い込んだ同僚の2人組のヒデトシ(徳留秀利)、殺したい対象は、1年半ほど付き合っていたホストのミサキ(井ノ川岬)、殺したい対象は、自分の妹のアサミ(伊藤麻美)、殺したい対象は、特になし、自称「快楽殺人者」で、イヌやネコを殺していたがそれに飽き、人間を殺しても捕まらない方法を学ぶために参加したユウマ(杉木悠真)。
絶対捕まらないという触れ込みの殺人ワークショップ、しかし6人は初めからここが想像を超えたところということを思い知るのだった…

先日記事に上げた「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13290971.html に出てきた“江野祥平”が殺人の講師となるこの作品。
不思議なキャラというか、監督にすると、これは「オカルト」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9304042.html との3部作のような位置づけの作品になっていますし、もう監督の作品中の宇野祥平は江野祥平という不動のキャラになりました。 ただ個性としては、「~最終章」と同じです。 
また小ネタですが、モリアキコにDVをする高木良助は「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-02【震える幽霊】」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13199219.html で出てくるキャラで、彼のその後の姿が描かれているという事で、あの影響を受けているという設定らしいですね。
これはホラーではなく、サスペンススリラーであり、元々はENBUゼミナールの俳優コースで講師を務めた白石晃士が中心になって製作した卒業作品を、劇場公開にあたり再編集したものということですが、大変面白い長編作品ですね。
人間が様々に感じる矛盾、恨み、憤りそれを晴らす場所を求めている人間は多くいるんでしょうね。
その人間にちょうどのタイミングで、こんなメールが来たら、つい足を運んでしまうんでしょうか?
ここに集った6人は、もちろん覚悟なんかありません。 でも何とかしてくれそうという甘い考えは初めから破られます。
そう考えると、この江野祥平というキャラは恐ろしいですね。
このキャラは人間ではないと感じますね。 演じる宇野祥平は、もう今やいろんな作品に出て売れてきてますが、白石作品にはなくてはならない名優ですね。
エグイ作品ですから、見られる方は注意してください。

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ここに集まった殺したい奴のいる6人

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しかし初めからとんでもない試練を与える江野

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まずヒデトシが対象者のところへ

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そして一人ずつ向かうのだが

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最後にモリアキコは

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謎の男・江野

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