大阪・堺。 千利休を生んだ茶の湯の聖地に、大物狙いで空振りばかりの目利き古物商:獺(かわうそ)・小池則夫(中井貴一)がお宝を探しにやって来た。 横には一人娘のいまり(森川葵)が乗っている。 ゆっくりと車を運転していると、蔵のある家が目に入る。 早速そこの家の主人らしき男(佐々木蔵之介)に蔵を見せて欲しいと交渉をする。
父が死んで全く整理していないし、興味もない。 男はそういって蔵を見せてくれる。
小池は 「うぶ出し屋」 といって地方の蔵に眠る骨董を仕入れて売る商売だ。 妻は出ていき、娘の 「いまり」 にもなかなか会えないようになり、今や月の半分は車中泊で過ごしている貧乏生活。 かつては父親から継いだ店で古美術を扱っていたが、偽物の茶碗を掴まされたことで一気に転落人生となってしまった。
彼は古道具屋 「樋渡開花堂」 の店主・樋渡(芦屋小雁)と、その樋渡とグルになって嘘の鑑定書を書いて寄こした人気鑑定家・棚橋清一郎(近藤正臣)に偽物の 「光悦」 を掴ませられたのだった。 実に4千万円の損失と、信用を失ってしまう。
その蔵を見ていると、ある書付と、箱が目に入る。 なんとそれは本物だった。 ならば茶碗があるはず、必死に探していると、それらしき茶碗もでてくる。 男に何気なく全部偽物といい、お困りでしょうから、一切を100万円で引き取ると約束をする。
前祝を娘とすし屋でする獺の小池。 次の日予定より早く引き取りに行く小池、しかし娘はそこにいたジオラマ模型マニアの息子(前野朋哉)と意気投合をしている。 娘を置いて意気揚々と来るまで走り出す小池だったが、ラジオの占いで不吉なことを言われる。 気になってみてみると、器は全くの贋作だった。
急いで蔵のあった家にもどると、そこにはあの男はもういなく別の本物の主人:絹田(寺田農)がいた、あの男はただの留守番、居所を聞いてその男のアパートに行くと、彼は陶芸家の野田佐輔といい、妻の康子(友近)と息子の誠治となんと、娘のいまりも一緒に食事をしていた。
しかし、小池は彼らを巻き込みある計画が浮かぶのだった・・・
お正月公開の1発目の作品はこれ。
監督は武正晴、近作は 「リングサイド・ストーリー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15193881.html 「百円の恋」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13234947.html ですね。
主演の一人は中井貴一、近作は 「花戦さ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14965248.html で織田信長役、「グッドモーニングショー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14482937.html では主演でした。
そして佐々木蔵之介、近作は 「破門 ふたりのヤクビョーガミ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14716220.html 「3月のライオン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=3%B7%EE%A4%CE&sk=0 ですね。
物語は、骨董の世界でもう一度のし上がろうという気はありますが、一度やられた失敗は大きく、離婚をして宿無しになってしまった小池と、彼を騙すくらいの腕を持っている陶芸家の野田が、タッグを組んである目的に邁進していくんですね。
実は二人はある共通点がありました。 野田も実は陶芸の若手の登竜門で、優勝をするような期待された存在でした。 しかし彼はある男たちに利用され、人生を狂わしていくんですね。
コテコテ感のある作品なんですが、脇が実に個性的ですね。 しかしこの骨董の世界って本物って本当にあるんでしょうかね?
ちょっとすべてが嘘じゃないかな? なんて思っちゃうお話でもありました。
蔵を見つけ、そこで
いまりは誠治と仲良くなる
だまされたのは小池のほう、そしてチームになっていた
そしてある考えが浮かぶ
利休である計画が
一大勝負に出る