anttiorbの映画、映像の世界

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グロリア(1999年)


グロリア(シャロン・ストーン)はフロリダで3年の刑期を終え、私物を返してもらった。 しかし裸同然の服しか返してもらえず、ほかの囚人たちのヤジの中、168ドル50セントを与えられ釈放された。 でもしばらくはフロリダから出てはいけないことになっている。
誰の迎えもないグロリア、バスに乗り空港へ行き、ニューヨークへと向かった。
ニューヨークでは、ある女がアパートに帰ってきた。 そこにはジャック一家が住んでいた。 彼は、マフィアの会計士で、組織の秘密を握るフロッピーを持ち出したせいで一家は狙われていた。
そこに屈強な男が近づいてきた。 妻はジャックになぜフロッピーに組織の情報を移して、ほのめかしたのか罵るが、ジャックは給料が安いからつい交渉のためと言い訳をしている。
しかし、もう手遅れの事態になっていた。 必死に逃げるため荷造りをしているが、ジャックの母は押しとどめようとした。
観念したジャックは、息子のニッキー(ジーン・ルーク・フィゲロア)にフロッピーを渡し、窓から逃がす。 しかし家族は組織に皆殺しにされてしまう。
ニッキーはあっさり捕まってしまう。 ちょうどそこに帰ってきたのがグロリアだった。 恋人ケヴィン(ジェレミー・ノーザム)の元に帰って来たのだが、そんな彼女を彼の罪を被って刑に服したのに、何の見返りもないのにうんざりし、ケヴィンに愛想を尽かす。 住むところや服は提供するが、金は出さないと 言われたのだった。
キレた彼女は、人質になっていたニッキーを連れ、銃を奪い、そこにいた連中から持ち金を巻き上げ、全裸にして、逃亡を図るのだった。
そしてグロリアと、ニッキーの逃亡生活が始まるのだった・・・

この作品は1980年に同名タイトルで、公開された作品を、シドニー・ルメットがリメイクした作品です。 主演にシャロン・ストーンを起用、40代になったばかりの彼女は色気むんむんで、それが逆に子供と縁のない女性、愛する男のために組織の罪を被る、しょうがない女役が似合う感じですね。
子役で主人公格のニッキーを演じたジーン・ルーク・フィゲロアは、その後の作品では見ませんね。 この役こっきりなんでしょうか? 
なかなかアバズレのグロリアに懐かない、懐くわけない女なんですが、悪態をつく7歳の少年を上手く演じていました。
厄介者のニッキーを持て余し、早くおさらばしようとするグロリアですが、決して家族が殺されたことは言わないんですね。 そこらへんは優しいんですが、逃亡中のホテルのテレビをつけたとき、ニュースで事実を知ってしまったニッキー。 そこから彼女が変わりはじめます。
ラストはちょっと感動的なシーンになるんですが、ルメット監督の心理描写が上手いんですね。
車を何度も行ったり来たりさせるところが手が込んでしました。
監督はリメイクもやるんですね。 ひねりはそのためありませんが、二人の心がだんだん通っていくところの描写をじっくり描いている作品でした。

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刑期を終え帰ってきたグロリア

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しかし冷たくされ

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ニッキーを連れて逃げる

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そしてニッキーとだんだん

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