anttiorbの映画、映像の世界

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悪童日記

2013年作品、ヤーノシュ・サース監督、アンドラーシュ・ジェーマント、ラースロー・ジェーマント主演。

父(ウルリッヒ・マテス)が家に帰ってくる。 優しい母(ギョングベール・ボグナル)が迎え、双子(アンドラーシュ・ジェーマント、ラースロー・ジェーマント)は父の帰りを喜んだ。
その晩二人が寝ていると、父と母の話ている声が聞こえた。 二人のどっちかを離すというのだった。 しかし母は、二人は一心同体だからといって反対するのだ。
時は第二次世界大戦末期の1944年8月14日。 双子は母親に連れられ、村人から“魔女”と呼ばれる祖母(ピロシュカ・モルナール)が暮らす国境に近い田舎へ疎開する。 しかし母と祖母は険悪な感じだった。 母がここに来たのは20年ぶりだった。そして母は二人を残し、出て行ってしまう。 必死に追いすがる双子だが、振り切るように母は行ってしまった。
でっぷり太った祖母は、タダ飯は食わせないと二人に言う。 二人は見よう見まねで、薪割り、水汲みをはじめる、その姿を見てやっと家に入れてくれ、飯を食わせてくれた祖母だが、そんなに甘くはなかった。
祖母の家の敷地には川があり、その先は外国だった。 採れた芋とかを町に売りに行った時、若い女が芋を盗んでいった。 二人は追いかけていき、ある酒場に入って行ったが、ぎゃくに二人が泥棒と言われ、そこを追い出される。
彼女は隣に住んでいる女で、鶏小屋に閉じ込め制裁していると、実は母親は目が見えないし口も聞けない、腹が減っていた という。 二人は彼女を許し、そして3人は仲良くなった。
双子は、父親から日記を欠かさず付けろと言われていた。 母からは、どんなことがあっても勉強は続けろと言われていた。 そして強くなれとも言われた。 そんな二人は、強くなるために、様々な訓練を二人なりにはじめる。
お互いをしばきあって痛みに耐える訓練、目隠し、耳を塞いで、爆撃から逃げる訓練。 そして4日間の断食、空腹に耐えるためだ。
隣の空家に週末にドイツ将校がやってくる、その将校は二人が、しばき合っている姿を見ていた。
強くなるため二人は必死だった。 しかし母やいっこうに現れなかった・・・

音楽はあまりかからず、ところどころに太鼓の音がなります。 父に甘える子供らしい姿は冒頭の数 分でした。 母に連れられ、魔女のところへ連れて行かれて、しばらくするともう二人は、二人だけで生きていくための準備に入るかのようでしたね。
魔女と言われたでっぷり太った祖母は、どうも心臓が悪いようです。 ハードに作業をすると発作が起き、その都度双子は家に必死に運ぶんですね。
はじめは叩かれ、いびられていた二人ですが、二人は日に日にたくましく、したたかになっていきます。
舞台はハンガリーでしょうか?ポーランドかなとか思っていましたが、いずれにしても大戦後もまだ、別の支配を受けている国ですね。 ナチス支配が終わっても共産国家の支配を受けているんですね。
結局最後の訓練はを果たして、二人は完全に独立していきます。 でも生きる執念は大いに磨かれ、事を成したのではと予感される二人の最後でした。(G)

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一心同体のふたり

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魔女と呼ばれていた祖母

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週末に来ると泊まりに来るドイツ将校

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ある日敗残兵を見つけ、死んだあと武器を取る

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