2009年作品、塚本晋也監督・出演、エリック・ボシック主演。
東京にある外資系企業に勤めるアメリカ人アンソニー(エリック・ボシック)は、日本人の妻ゆり子(桃生亜希子)、3歳の息子トムと暮らしている。 アンソニーの父ライド(ステファン・サラザン)はバイオテクノロジーの優秀な科学者だったが、妻の美津枝(中村優子)を癌で亡くしてから、息子と孫の健康に執着していた。
ある日、ライドの定期検診を受けた帰り、謎の男が運転する車にトムが轢き殺される。 息子の死にゆり子は怒り狂うが、アンソニーは両親の教えを守り、怒りを抑える。
犯人を探そうとするゆり子と心がすれ違い始めたアンソニーは次第に感情を制御できなくなり、身体に変化が訪れる。 黒い液体を吐き、顔の一部が鉄に変わり始めた彼は、宅配業者を装った暗殺者に 銃殺される。
暗殺者と入れ違いに現れた謎の男“ヤツ”(塚本晋也)はアンソニーに、息子の方が手強かったと告げる。 “ヤツ”が車で去ろうとすると、身体の半分以上が鋼鉄になったアンソニーが襲いかかる。 アンソニーは腹部から銃弾を放ち、車を大破させる。しかし“ヤツ”は車中にはいなかった。 アンソニーが部屋に戻ると“ヤツ”から電話がかかり、ライドの秘密が全ての始まりだと告げられる。
ライドの家に向かうアンソニー、そこで全ての秘密が暴かれる・・・
1989年の「鉄男」のリメイク版。 しかしほぼ全編英語という海外をターゲット視した作品構成になっています。
以前彼主演の「稀人 まれびと」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/7840134.html を見ましたが、この作品は、塚本ワールドいっぱいの作品になっています。 主役のエリック・ボシックは知見がないですが、逆にここにネームバリューのある俳優さんは使わないですよね。
題名からどこで鉄の怪人になっていくのかが焦点になっていきますが、今回は“怒り”がポイントになっています。 裏を返せば、怒りさえなければ一般生活を送れるということなんですね。 それは彼の誕生秘話からわかってくるんですが。
71分という短い作品ですが、あまりCGを使っていない撮り方もいいですね。