anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

わたしは目撃者

1972年作品、ダリオ・アルジェント監督、ジェームズ・フランシスカス、カール・マルデン出演。
 
夜の散歩をしているのは、元新聞記者で盲目のフランコ・アルノ(カール・マルデン)と姪のローリー(チンジア・デ・カロリス)。 といっても本当の親類ではない。 でも、アルノは実の姪以上に彼女を愛しているのだった。 目の見えない彼の唯一の心を許せる存在だった。 アルノは、ローリーに“クッキー”と呼ばれている。親愛の証だった。
ある大きな敷地を通ったその時、靴紐を結び直すふりをして、アルノはローリーにそこに止まっている車に乗っている男を観察させた。
家に帰ると、彼女を寝せて、アルノはパズルを始める。 これが彼の夜の楽しみだった。
外を車が発車する音がした。 アルノは窓を開けるがもちろん何も見えない。 しかし外では事件が起きていたのだった。
深夜、遺伝子研究所に何者かが侵入した。 警備員が殴られ、侵入者には逃げられてしまった。
翌日スピニ警部(ピエル・パオロ・カポーニ)は現場に駆け付けたが、侵入者には何も取られていないというのだ。 新聞記者のジョルダーニ(ジェームズ・フランシスカス)もすぐに取材に行ったが、犯人の意図の分からない事件だった。
別室では所長のテルジ(ティノ・カラーロ)と研究所の幹部たちに警察、検察が一緒にこの事件のことを話し合っていた。 実際何も取られていないが、研究成果を写真に撮られているかもしれないという疑いもある。 そう言ったのは若い研究員のガゾーニ(アルド・レジアーニ)だった。
警察は内密にこの事件を引き続き捜査することにした。
カラブレジ博士(カルロ・アリゲイロ)は昨日の事件で何が盗まれたのか知っていると恋人のビアンカ(ラーダ・ラシモフ)に話す。 そして電話をかけ駅に向かう。 誰かと待ち合わせをしているようだった。 しかし彼は列車に轢かれ、死んでしまうのだった。 それを写していた記者がいて、自殺と判断された。
新聞記事をローリーに呼んでもらったアルノは、その記事を書いてジョルダーニを訪ねた。 そしてその写真の全体を調べることを進言する。 写真は横をカットしてあった。 そしてそこには別の人間の手が写っていた。 これは殺人事件だった。 すぐにジョルダーニは写真を写した記者のところへ向かうが、一歩遅く犯人に殺され写真も焼かれてしまう。
そしてこれは連続殺人事件 の始まりだった…
 
盲目の元新聞記者と、現役の記者がタッグを組んで事件解決にあたる物語です。 カール・マルデンの盲目の演技が秀逸ですね。 途中、事件を追っていくところは若いジョルダーニが活躍しますが、いったい誰が犯人かうまく隠されていて、最後まで謎解きの楽しみを抱かせてくれる作品です。
殺人描写もリアルで、この頃からホラーを撮ったらうまいだろうなという演出を垣間見せてくれています。
犯人の目の描写で、いつも見ているぞ! という表現がなされており、このあたりも上手い演出ですね。 ローリー役の少女も可愛いのですが、途中で出てこなくなるので、アレッと思うのですが、クライマックスで登場します。
なかなか優秀なサスペンスですね。
 
イメージ 1
夜の散歩をするアルノとローリー
 
イメージ 2
この世の事件から、まずカラブレジが死ぬ
 
イメージ 3
ジョルダーニが調査を開始する
 
イメージ 4
そして・・・
 
イメージ 5