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特捜部Q Pからのメッセージ

2016年作品、ハンス・ペッテル・ムーランド監督、ニコライ・リー・コス ファレス・ファレス ヤーコブ・オフテブロ出演。

幼い子供2人が暗い水浸しの倉庫のような場所に閉じ込められていた。 その1人が紙に何かを書き、古いシャンプーボトルに入れて、間もなく入って来た大人の誰か見つからないよう、床の一部の水面に沈める。 ボトルはしばらく水中の網に引っ掛かった後、砂浜に打ち上げられ誰かに拾われる。
そのボトルは、巡り巡って特捜部Qに届くのだった。 それを届けたバク(マイケル・ブロストロウク)は 「退役軍人が浜辺で見つけて届けたそうだ。 特捜部向きの仕事だろ?」 と言い 「カールは?」 と聞くが、彼は前回の事件のダメージが重くヤコブソン課長(ソーレン・ピルマーク)に休職を命じられ不在だった。 バクと共にやってきた若い刑事はパスゴー(ヤーコブ・オフテブロ)といい、髭面でやる気がある感じだった。
アサドは 「カールは明日出勤します」 と言うが、電話もずっと留守電のままだった。 ボトルのメッセージは染みだらけで、文字も稚拙で読めず、研究所の分析に回すことにした。。
翌朝、アサドはカールの自宅に行き、玄関も開けっ放しでコートを着たままぼんやりしていたカールを 「散歩に行きましょう」 と連れ出す。 アサドは、運動場で遊ぶ子供たちを何度も振り返っては立ち止まるカールを優しく促し、署に連れて行く。
広大な菜の花畑に囲まれた一軒家に住んでいるのは、イリーアス(ヤコブ・ウルリク・ローマン)とラーケル(アマンダ・コリン)夫妻、寝たきりの祖父と幼い姉マウダリーナ(オリビア・タフェット・ガムラード)と弟セームエル(ジャスパー・モラリ・フリル)の5人家族だった。
洗礼式の日、年に数度訪ねてくるヨハネス神父(ポール・スヴェーレ・ハーゲン)が彼らの家に立ち寄り、農地を失ったばかりで落ち込むイリーアスを 「大事なのは家族と信仰です」 と慰め、「でも夫は農園で働き、私は教団の会計係だから生活に支障は無い」 と微笑むラーケルには笑顔でうなづく。
しかしマウダリーナは彼を警戒し、ラーケルは夫の目の前で襟足を撫でられ違和感を覚える。 ヨハネスはその後、暗い道に車を止め、母親に怯えた幼い頃を思い出していた。
カールは特捜部に着いても黙ったままで、メッセージを分析するアサドとローズ(ヨハンネ・ルイーズ・スミット)を見つめていた。 メッセージは7~8年前の物で、船のタールで書かれ、多量の血が付着していた。 差出人の ”P” で始まる何者かは誘拐された幼い子供で、現場は陸地に近く、「エホバが救ってくれる」 という文言から “エホバの証人” の信者とではないか。 
そこでようやくカールが 「過去10年間で行方不明になった子供は2人。 マスコミが大騒ぎだった」 と言うが、被害者は “P” が付く名でも “エホバの証人” でもないと言い切るのだった。
メッセージからは、さらにバレルプにある道の名が判明し、2人は近郊の小学校で“エホバの証人” の子トレクヴェが宗教活動を理由に1年で中退したと聞く。 また、カールはそれが兄弟だと見抜き、トレクヴェの兄 “P” で始まるポウル・ホルトの名を聞き出すのだった。
その頃、牧草地を下校途中だったマウダリーナは、宗教的な理由で禁じられているファッション誌を読み、セームエルに言いつけてやると騒がれていた。 そこにヨ ハネスが車で通り掛かり、家まで送ってあげると言われる。 マウダリーナは警戒していたが強引に乗せられ連れ去られるところを、通り掛かりの住民に目撃されるのだった。
ほどなくしてイリーアスの家の電話が鳴り、ラーケルの泣き声が響くのだった。
いったい “P” とは誰なのか? そして新たな誘拐が始まっていた・・・

さて、3作目となったこのシリーズ、劇場で見たかったこの3作ですが、次からは絶対に劇場に行きたいもんです。
監督は過去2作から変わってハンス・ペテル・モランド、日本未公開作品が1本あるようです。
今作の重要人物はヨハネス神父役のポール・スヴェーレ・ハーゲン、監督とは2作品目の付き合いとなるんですね。はじめて見る俳優さんでした。
毎回しんどい事件をカールとアサドのコンビで解決していくシリーズですが、今作もしんどい事件ですね。

物語は子供の連続誘拐事件ですからね。
流れ着いた “P” という頭文字が書いた、助けを呼んでいるらしき手紙、しかしなかなか判読まで時間がかかりましたが、アサドが鮮やかに読んでいきます。 しかし肝心なPがわかりません。そこでカールの登場ということです。
しかし精神的に、毎回辛い目に遭っているカールは、半分病人のようになっています。 1話目での後遺症で手が震えるんですが、それがひどくなっています。 しかしさすがに、捜査となると感が鋭く、キーポイントを見逃しません。
しかし困ったことに誘拐が起きていることを、さらわれた両親がかたくなに隠すんですね。 まずはその説得からはじめなくてはいけない。 ここら当たりは子供を誘拐された親ならではの感情で、万国共通ですね。
物語は、狡猾で、残忍な犯人、いったいどうしてこんな犯行に及んでしまうのか? なんともそれは悲しい出来事が原因でした。
暗く切ないシリーズですが、やっぱり面白いです。

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流れ着いた助けを呼ぶメッセージ

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そしてカールが加わり捜査が進んでいく

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二人の姉弟に近づくヨハネ

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そして強引に車に

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二人の捜査が始まるのだが

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