anttiorbの映画、映像の世界

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フルートベール駅で

 
カリフォルニアのフルートベール駅で、警官が黒人の若い3~4人を拘束し、威嚇している。その模様を乗客が携帯で動画を撮っている。その時銃声がした。
サンフランシスコのベイエリアに住む22歳のオスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)は、前科はあるものの、心優しい青年だった。 彼には恋人とのあいだに、娘がいた。 恋人のソフィーナ(メロニー・ディアス)と、2人の間に生まれた愛娘タチアナのために彼は、今まで働いていたスーパーに復職しよう、店長に交渉に行く。
同僚と話していると、今夜のフライを作るために魚を選んでいる女性がいた。ケイティ(アーナ・オライリー)という彼女が困っていると、オスカーは、祖母に電話をし、美味しくフライを作る方法を聞いてあげ、電話を祖母に変わってあげた。
その時店長がやってきたが、彼は時間にルーズだったということで、復職はかなわなかった。
そのあと妹から、お金を貸して欲しいという電話があった。 300ドルだ。 そこで昔の仲間に電話をするオスカー。 そして彼は「葉っぱがまだ欲しいか?」と聞く。
彼は昔ドラッグの売人をしていて捕まったのだった。 まだ家にはその残りがある。 これをお金に替えたい。 そんな思いからもういっかいそれを売ってお金を作ろうとした。
しかし待ち合わせ場所に早く着いたオスカーは、母との面会の時を思い出した。 母のワンダ(オクタヴィア・スペンサー)が面会に来てくれた時、同じ囚人の白人に、差別的な因縁をつけられ、その男と諍いを起こしてしまう。
その時ワンダは、オスカーのすぐカッとしてしまう性格に呆れ、ハグもせず立ち去ってしまい、もう面会には来ないと言われてしまう。 母を愛していたオスカーには悲しい出来事だった。
そして待ち合わせ場所の海岸で彼は、ぶつを海に捨て、取りに来た男に車にあった僅かなのこりを渡し、売ったりはしなかった。
オスカーは立ち直ろうともがいているのだった・・・
 
今回のギンレイホールは、「それでも夜は明けるhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11310725.html とこの作品の2本立てでした。もちろんテーマは人種差別ですね。
こちらの作品は、冒頭は、それほど厳しい感じではありません。ドキュメンタリーみたいにも見えますが、扱う題材は実話でした。
オスカーは22歳という若い黒人、10代の頃からやんちゃをし、前科もついてしまっていますが、ワンダという母の愛を受け、性格はいい青年です。 でも、少々短気で起こると見境がなくなってしまうんでしょう。
しかし恋人のあいだに、娘ができ、そしていずれは学校に上がることから、真面目に働こうと決心します。 しかし前科者ということと、多少の差別を受け、思い通りに行きません。
でも彼は必死に頑張る、ほんの数日の物語でした。
先が見えないオスカーに、ホンの少し薄日が差し掛けるんですが、話は急展開していきます。 そして根底には人種差別からの思い込みが悲劇を引き起こします。 これは2007年の大晦日の物語ですが、こんな最近でもこういうことが、やはり根深くあるんですね。 ラストもなんとも悲しいラストシーンで終わります。 こういう作品を見るたびに、人間の心の浅い部分を感じ、いたたまれなくなりますね。(G)
 
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オスカーにとっては天使のタチアナ
 
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晦日の夜、彼女はお留守番
 
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地下鉄でちょっとした小競り合いを起こすオスカー
 
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彼の話を聞こうとしない警官
 
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恋人のソフィーナと母のワンダ
 
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