anttiorbの映画、映像の世界

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ペコロスの母に会いに行く

2013年作品、森崎東監督、岩松了赤木春恵出演。
 
父・さとる(加瀬亮)が亡くなってから、母・みつえ(赤木春恵)は呆けてきた。
長崎生まれの団塊世代、岡野ゆういち(岩松了)は、漫画を描いたり音楽活動をしたりと趣味にうつつを抜かし、仕事に身が入らないダメサラリーマン。 広告の仕事をしているのだが、新規の客を取ることがせず、行きつけの喫茶店でサボったり、車を止めて歌の練習をしていたり、勝手にライブをしていたりする。
やもめ暮らしのゆういちは、東京から帰って来ている息子のまさき(大和田健介)と二人で、母・みつえをチェックしながら暮らしている。 振り込め詐欺の電話がいつもかかってくるが、騙された次の瞬間にそれさえも忘れてしま う。 弟が来ても、来たことを忘れ、弟に入れたお茶を自分で飲んでしまい、何度も入れ直す。
また、悟のためにお酒を買いに行くのだが、たまたま帰ってきた孫のまさるに諭され連れ帰られてしまう。
さらに、ゆういちの帰りを駐車場で暗くなるまで待っていて、危なく引いてしまいそうになったりもした。
ゆういちは、母の下着がどんどん少なくなるのを不思議に思っていたところ、箪笥を開けると大量の汚れた下着が出てきた。 母は自分が汚した下着を、洗わないでどんどんそこにしまっていたのだった。 さすがにこれにはゆういちもまさるも驚いた。
そしてこの状態を、ケアマネージャーに相談するのだが、いよいよ男所帯の家では診きれないと言われ、施設に入れるようアドバイ スされる。 喫茶店のマスター(温水洋一)に実の親を施設に入れるのか? と言われるが、逆にお前のところみたいに嫁さんがいるわけではない、とちょっと怒るゆういちだった。
そしてあるグループホームを見学に行き、そこに母を入れることを決めるのだった…
 
これは今までスルーしていました。 でもギンレイでやることから、見ることにしました。 どうしていかなかったか、おそらく良い作品だとは分かっていましたが、見に行くのが辛かったんです。
やっぱり泣き笑いでしたね。 森崎監督は、笑いのツボを心得ている監督ですね。 監督の作品は、「男はつらいよ フーテンの寅」 「塀の中の懲りない面々」 「時代屋の女房」 と観ていますが、安心感のある作りと、良い配役でしたね。
読んでいただいている方に怒られるかもしれませんが、呆けた親の面倒を見ることは、ある意味幸せなことかもしれないなあ、そんな思いで見ていました。 そう見せてもらった感じです。
もちろん痴呆の世話、介護が大変なことはよくわかっているつもりです。 痴呆ではありませんが、病気の世話は体験しましたから。 ましてや言っていることが通じないのは辛いと思います。
でも実の親を診れることは、それだけでも今までの恩を返すチャンスではないのかな? そんなことを思ってしまいました。
汚い下着が出てきたシーンは、笑いながら、悲しくもありました。 でも正直、こんなことをしたかったなあと思いながら鑑賞しました。 家で観たら号泣していたでしょう。良い作品でしたが、私にはち ょっと辛い作品でした。(G)
 
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若い頃の両親
 
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ゆういちにとって父は酔うと厄介だった
 
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ボケてしまった母は1日ゆういちの帰りを駐車場で待っている
 
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そして母は施設に入った
 
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そして祭りに連れて行くが・・
 
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