2008年作品、ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督、エマニュエル・ベアール、ルーファス・シーウェル出演。
大量の水、多くの悲鳴。 ポール・ベルマー(ルーファス・シーウェル)とジャンヌ・ベルマー(エマニュエル・ベアール)夫妻はタイのプーケット島にいる。 ポールは建築家の仕事があるのだが、もうここに半年もの間いる。
ジャンヌは息子の靴をまた買ってきた。 ボランティアとして滞在しているということにしている。 その集まりに招かれ顔を出す夫妻。
今夜集まっている人たちは、次のボランティアや寄付の対象の紹介のために集まっている。 そのビデオを見ているとき、ジャンヌが反応した。 子供の映像にだ。 それはミャンマーの映像だった。
ミャンマーの映像にジョシュアがいるわけがない。 ボランティアの責任者はポールに、ジャンヌを医者に見せたほうがいいと言う。 カウンセラーと会うようにジャンヌに言うポールだが、ジャンヌは泣き出してしまう。 しかしジャンヌの必死な表情にポールは、妻の言う通りにしてみようと思い、一緒に息子を探しにビデオを手掛かりに行動を始めるのだった。
果たしてジョシュアを見つけることができるのだろうか…
国内未公開のジャンルとしてはサスペンスですかね。 冒頭のシーンの映像は、津波を表しているんですね。 物語が進んでいくとともに、悲鳴でわかるようになります。 この後怪しげな案内人が出てきます。
しかし現実的な建築家のポールは、どこかで自分の心に区切りをつけたいんですね。 でもその前に愛する妻の気持ちも汲んであげたい、その優しい心が徐々に悲劇に、そして破滅につながっていきます。
その意味ではホラーといえるかもしれません。 全体感として暗い作品ですが、災害に遭い子供を亡くした母親の気持ちが色濃く出ている物語でした。
ひたすら息子が生きていると思いたいジャンヌ
妻の希望をかなえたいポール、そして妻と行動を決心する
息子の消息をたどろうとする妻
そこにいた少年たち
姿を消した妻