2020年作品、フロリアン・ゼレール監督、アンソニー・ホプキンス オリヴィア・コールマン マーク・ゲイティス ルーファス・シーウェル出演。
アン(オリヴィア・コールマン)は80歳になった父親、アンソニー(アンソニー・ホプキンス)に認知症の兆候が見え始めたのを心配していた。 アンソニーにヘルパーを付けようとしたアンだったが、気難しいアンソニーは難癖を付けてはヘルパーを追い出す始末だった。 しかし、アンソニーの病状は悪化の一途を辿り、記憶が失われていくだけではなく、自らが置かれた状況すら把握できなくなっていった。
困惑するばかりのアンソニーは苛立ちを募らせ、アンに当たることもあった。 アンはそんな父親を懸命に支えていたが、気力と体力は消耗するばかりであった。
これはまた辛いお話でした。
監督はフロリアン・ゼレール、若き作家として今作は舞台作品として描いたもののようです。
主演はアンソニー・ホプキンス、「2人のローマ教皇」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/04/19/060000 を記事にしています。
アン役はオリヴィア・コールマン、「女王陛下のお気に入り」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15884198 では女王陛下役をしていました。上手い女優さんだと思いましたね。
物語は、ヘルパーに辛辣なことを言ってしまった父の元に駆けつける娘のアンから始まります。 ヘルパーを泥棒呼ばわりした父、腕時計がなくなったと言いますが、いつも置いてある場所にしっかりとあったことに、ただ出てきたことを喜び、悪びれることはありません。 そして父のアンソニーは自分の家はここだ、ここから離れないと言い出します。 しかし、アンは新しい恋人とフランスに行くと言って、父にはヘルパーが必要だと諭しますが。
今作は、冒頭の20分くらいは、ちょっとしたサスペンスのような、奇妙な感じに浸ってしまうんですよね。 年老いた父のお話という側面なしに見ると、ちょっと怖い展開ですが、実はこれが父の見ている世界ということがわかってくると、無性に悲しくなっていくんですよね。
介護するものの視点ではなく、される側の世界を醸し出している作品でしたね。
アンが
父のもとにやって来る
新しいヘルパーに父のことを
父が出てきて
うまく行きそうになるが
アンのパートナー