anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

清須会議

2013年作品、原作と脚本と監督:三谷幸喜役所広司大泉洋出演。
 
屋敷の長い廊下を歩いてくるのは前田玄以(でんでん)。 彼は大広間に入ると一本の長い巻物を広げた。 そこにはこれから始まる物語の絵が描かれてあった。
ここ本能寺に滞在している織田信長篠井英介)は焦げ臭い匂いで目が覚めた。 森蘭丸染谷将太)が駆け込んで言った言葉は 「明智日向守、ご謀反!」、もう屋敷は火の海であった。 少し離れた二条御所織田信忠中村勘九郎)は松姫(剛力彩芽)と三法師を逃がしみずからは籠城した。
秀吉(大泉洋)は走りに走り近畿に戻ってきた。 大阪で待機中の丹羽長秀小日向文世)と神部信孝(坂東巳之助)と合流し、早速明智光秀浅野和之討伐の戦いに打って出た。 明智は最後、農民の落ち武者狩りに合い、合戦は秀吉を総大将をした軍の勝利となった。
焼け落ちた本能寺に現れたのは筆頭家老・柴田勝家(役所広司)は丹羽と早々に会議を開き、織田家の後継を決めることを決めた。 場所は清州、織田家の縁深い地で行われることになった。 勝家は早くも信孝と会い、織田家を継ぐことを依頼する。しかし勝家はその前に会いに行くところがあった。 それは信長の妹・お市の方鈴木京香)のところであった。 手土産に彼がもっていったのはラッキョウだった。 怪訝な顔をするお市、しかし鈍感で一途な彼は何も気にしていなかった。 信孝は了承し、出遅れた秀吉は仕方なくうつけの評判の信勝(妻夫木聡)を立てることにしたが、これが何ともどうにもならない男だった。 さてこの会議どうなってしまうのか…
 
歴史を知っている人にとっては結果が解っている話なので、大筋は見えてしまうでしょうが、三谷監督がどう味付けをしてくれるのか、そこが楽しみな作品ですね。 
配役は愚直な古武士の勝家に役所広司、人たらしの羽柴秀吉大泉洋、そして思慮深くしかし昔からの盟友勝家に何とか肩入れしたい丹羽長秀小日向文世と、核がしっかりしています。 これだけで映画は安定していました。 
宿老たちがこの会議を仕切ることになるのですが、普通なら多数決となり、勝家側の勝ちとなるところですが、ここに遅れて姿を現せない滝川一益のため、新しく宿老を立てることになりここに池田恒興佐藤浩市)が入ることによって秀吉に好機が訪れます。 何とか2対2にする方向に持っていきますが、やはり大将の信勝がどうしようもないところ。 そこで登場するのが女性陣でした。 一見男同士の争いなんですが、実は複雑に女が絡んでいくところが、面白いところでした。 
お市の方、松姫以外に、秀吉の妻・寧に中谷美紀が起用され、彼女の演技は良かったですね。 普段は見せないコミカルな役は大変いいアクセントになっていました。 作品としては脚色もありますが、結構史実に則っていて、そこに味付けしているところはいい作りになっていました。 会議場という別の戦に策を凝らす面々、刀を抜かない現代風時代劇、見ごたえがありました。
 
イメージ 1
信忠は妻の松姫と三法師を落ち延びさせる
 
 
イメージ 2
信長が死んだ。後継はこの二人のどちらになるのか?
 
 
イメージ 3
真っ向対決のふたり、軍配はどちらに
 
 
 
イメージ 4
秀吉に恨みを持つお市の方、勝家に肩入れする
 
 
イメージ 5
更に勝家、長秀は池田恒興を陣営に引き入れしようとする
 
 
 
イメージ 6
大きな力となる妻寧
 
 
イメージ 7
虚々実々の駆け引きの4人、はたして・・・
 
 
イメージ 8