anttiorbの映画、映像の世界

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思秋期

2011年作品、パディ・コンシダイン監督、ピーター・マラン、オリヴィア・コールマン出演。

怒り狂いながらバーから出てくる男・ジョセフ(ピーター・マラン)。 つながれている犬は彼の犬だ。 必死にご主人さまを待っていたのだが、ジョセフは蹴り殺してしまう。ふと我に返るが、もう虫の息の犬は家まで来ると息をしなくなった。 毛布にくるんで埋葬したジョセフ。
金券ショップで両替をしていたが、ついつい絡んでしまい、二度と来るなと言われる。 腹いせに店のガラスを割ってしまうジョセフ。 
自分が嫌になり飛び込んだチャリティ・ショップで、従業員の女性ハンナ(オリヴィア・コールマン)と出会う。 彼女ははじめは怯えていたが、彼のために祈ってくれる。 次の日また来たジョセフは彼女にも毒ずいてしまう。 彼女の住んでいるところが高級住宅街だったことから、心にもないことを言うジョセフ。
その日彼女は家に帰り一人でワインを飲んで寝てしまう。 そこに夫が帰ってきたが、なぜか寝たふりをするハンナ。 ソファに寝そべっているハンナに夫のジェームズ(エディ・マーサン)はなんと彼女に小便をかけるのだった。
ジョセフには友がいた。 しかし彼はもう死の床にあった。 娘がいて一応看病をしているが、父のことも、ジョセフのことも嫌いだった。
ジョセフはハンナの店に行き、友のために祈って欲しいという。 心優しいハンナは一緒に祈りに行くのだった。 しかしそんな彼女の行動を夫が監視しているのだった。 そして彼女は夫に殴られ目にあざを作ってしまった。 だんだんとジョセフとハンナの二人の距離が縮まっていくのだった・・・

はじめジョセフという男は最低の男でした。 のんだくれで、癇癪持ち、誰からも嫌われているそんな男に同情の余地もありません。 絡んだ相手から復讐されボコボコにされたりもします。
そんな彼に唯一優しく接したのがハンナでした。 でも彼はなかなか心を開きません、いや開けない感じでした。 それは死んだ妻がいたからでしょうか? それとも自分をもう捨てているからでしょうか?
しかしハンナの私生活がわかってくると彼が変わり始めるんです。 迎の家に住んでいる少年も彼の理解者でした。 でも何もしてやれません。
しかし彼がハンナと出会ってから確かに変わり始めるのです。 どこにでもありそうなダメ男と、うまくいかない家庭を抱える女。 そんな二人がだんだん補完し合う姿は何故か応援したくなってきますね。
ジョセフ役のピーター・マランが癇癪を起こすところは、ちょっとブルース・ウィリスに似ている感じです。 オリヴィア・コールマンはあまり見たことがないですが、心の闇を抱える女をうまく演じていました。
ラストもちょっと希望が見えるいい作品でした。(G)

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うらぶれているジョセフ

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チャリティーショップの衣類に隠れて自分の嫌さ加減に泪が出てくるジョセフ

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アジア系の若者たちの復讐され彼女の店の前で寝ているジョセフ

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ジョセフの友のために祈ってあげるハンナ

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しかしハンナにはDVの夫がいた

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夫に殴られ目を腫らしたハンナと

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