anttiorbの映画、映像の世界

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マルサの女

1987年作品、伊丹十三監督、宮本信子主演。

意識がほとんどなく、寝たきりの爺さんのところに来た胡散臭い連中。 
社長と呼ばれている男・権藤英樹(山崎努)、さらに古びたマンションの角部屋に借金で身動きできない一家に対して、部屋を手に入れるために、借金をチャラにして部屋を手に入れる。 そしてその部屋にやくざの看板を掲げる。 そうすればこのマンションは人がいなくなる。
部屋に戻ると女・剣持和江(しみず霧子)が待っている。 金の管理をさせている妾の女。 電話がかかってくるとそれは代議士だった。 しっかり後ろ盾も用意している。
蜷川喜八郎(芦田伸介)を組長とする蜷川組ともしっかりつながっている。 
税務所の調査官、板倉亮子(宮本信子)は、小柄で顔がソバカスだらけの不美人だが、脱税を徹底的に調べるやり手だった。 あらゆる脱税行為に徹底的にメスを入れる調査官だった。
権藤は和江から新しい女に乗り換えようとしていた。 取っ組み合いになる権藤と和江だが、和江は権藤に捨てられてしまった。 板倉はどんどん脱税行為を摘発するうちに権藤のホテルに行きついた。
しかし権藤のほうが一枚上手だった。 権藤はそんな板倉に対して、ちょっと違った感情が湧きあがっていた。 そして板倉はめでたくマルサに昇格したのだった。 そして権藤と対決する日が近づいていくのだった・・・

もう25年前の映画なんですね。 でも今見ても歯切れのいい映画で、伊丹監督の優れた才能が光っています。
監督は徹底的に妻である宮本信子を主役で使い続けましたが、宮本信子もそれに素晴らしい演技で応えています。 不幸にして彼は自ら命を絶ってしまいましたが、彼の映画は十分遺産となって残ったのではないでしょうか。
この映画では権藤役の山崎努との脱税というテーマの戦いですが、女と男のバチバチっとした心理戦が面白いですね。 
キャストも豪華で、このあたりも伊丹監督のセンスが光っていますね。 もし今でも映画を作り続けていたらどんな作品が出てきたんでしょうか?惜しい監督でしたね。

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やり手の税務署の捜査官の板倉

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そして彼女はマルサになった

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その仲間たち

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宿敵権藤

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