anttiorbの映画、映像の世界

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ぼくが生きてる、ふたつの世界

2024年作品、呉美保監督、吉沢亮 忍足亜希子 今井彰人 ユースケ・サンタマリア 烏丸せつこ でんでん出演。

宮城県の小さな港町で暮らす五十嵐家に大が生まれる。 父の陽介(今井彰人)と母の明子(忍足亜希子)は耳が不自由で、幼い大が通訳をすることは当たり前のことだった。 しかし、成長と共に周囲からの特別視に戸惑いや苛立ちを感じ、冷たい態度をとってしまう。 母への複雑な感情を持て余したまま20歳になった大(吉沢亮)は、自分の生い立ちを誰も知らない東京へ逃げるように上京する。

監督は呉美保、「きみはいい子」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/13761083 が私の記事では一番新しい作品ですね。
吉沢亮は、「キングダム 大将軍の帰還」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2024/07/16/060000 に出演です。
忍足亜希子は、出演作を見るのは初めてのようです。
今井彰人は、初めてでした。

これはいい作品というか、聾唖の方達のそれもコーダと言われる両親が聾唖で、健常者で生まれてきた少年の思いもしっかり描かれていました。
耳が聞こえないだけで、あとは通常の生活ができるというのは、本当に健常者から見るともどかしいのではないでしょうか? 作中近所の人達がいかにも厄介者的な接し方をしている姿は、ある意味そうだろうなと思いつつ、なんとかならんのかな? と思ってしまいます。


実は私は聴覚が不自由な方との接点がこの夏にありました。 名古屋のホテルで、たまたま私が話しかけた方が、耳が聞こえない方で、でもなんとか私が伝えようとしたことは後でわかってもらえて、最後は笑顔でお休みと言い合って分かれました。 その出来事があっただけで、旅の半分が満たされた気分になりました。


作中描かれる、健常者と、聾唖の方々ともサークル、これはいいですね。 手話の勉強にもなります。
そして、後半に主人公の大君が、号泣するシーンがあります。 ここは見ているこっちも涙が出てくるいいシーンでしたし、母親の明子役の忍足亜希子さんは素晴らしかったです。 夫役の今井さんと共に聾唖の俳優さんですが、素晴らしい演技でした。