anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

トナカイは殺されて

2024年作品、エレ・マリア・エイラ監督、イェリン・クリスティーナ・オスカル マルティン・ヴァルストロム ラーシュ=アンテ・ヴァッサラ マグヌス・クフムネン リステン=アリーダ・シリ・スクム アンネ・ライラ・ヴェステルフィェル・カルスタード インニェル・グンヒルド・マリア・タピオ パヴヴァ・ピッティア出演。

気候変動の影響などによりトナカイの遊牧が困難になる中、ラップランドで暮らすサーミの若者の中には絶望を感じて自死する者さえいた。 そんな折、彼らにとって大切なトナカイが何者かに殺される。 捜査が遅々として進まない中、自分たちの伝統文化を守ろうと、あるサーミの女性・エルサ(イェリン・クリスティーナ・オスカル)が立ち上がるが、家父長制に長い間支配されてきたコミュニティーに異なる考え方が持ち込まれたことで、衝突が起きる。

監督はエレ・マリア・エイラ、初監督作品でしょうか?
イェリン・クリスティーナ・オスカルは初めてです。
マリティン・ヴァルストロムは、「シンプル・シモン」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/12568838 に出演でした。

スウェーデン作品ですが、この作品を見るには、サーミ人の立ち位置を知ることが重要かもしれません。 “ラップ“というのは今や差別用語で、劇中にも“ラップの娼婦“という侮蔑的な言葉が多々出てきます。
サーミ人はどうやら独特の民族衣装を身に纏って、自然と共に、トナカイの遊牧をして生活をしているようです。
しかし鉱山開発や、現実的には風力発電で、トナカイの放牧が危機に陥るという環境問題も起きています。
もちろんサーミ人の中でも都会的な生活をしている人たちもいて、ただ今作では他民族との諍いと、トナカイの密猟をしている厄介な人間がいることが背景になっていました。