anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

聖地には蜘蛛が巣を張る

2022年作品、アリ・アッバシ監督、メフディ・バジェスタニ ザーラ・アミール・エブラヒミ アラシュ・アシュティアニ フォルザン・ジャムシドネジャド スィナ・パルヴァネ出演。

イランの聖地マシュハドで娼婦をターゲットにした連続殺人事件が発生。 “スパイダー・キラー”と名付けられた犯人は「街を浄化する」という声明のもと犯行を繰り返し、街を恐怖に陥れていた。 しかし怯えるどころか、犯人を英雄視する市民も一部いることも明らかだった。 真実を追い求めるジャーナリストのラヒミ(ザーラ・アミール・エブラヒミ)は、事件を隠そうとする圧力にも屈せず事件を追っていく。

監督はアリ・アッバシ、「ボーダー 二つの世界」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/11/24/180000 も面白かったですし、もう1本も衝撃作でした。
ラヒミ役はザーラ・アミール・エブラヒミ、日本公開作品では初めてのようですね。
メフディ・バジェスタニは、今作で初めてですね。

宗教色の弱い日本人だと、“これだかららイスラム教は過激なんだ!“と思ってしまう内容でしたね。
残忍は連続殺人事件、狙われるのは娼婦で、“スパイダー・キラー“と言われているんですが、逆に一般的な生活をしている人間には、娼婦以外は狙わない、逆の敬虔なイスラムの教えに反する職業の体を売る仕事には、殺されて当然のような風潮さえあるのが恐ろしいですね。
娼婦になりたくてなっている女性はいるんでしょうか? 体を売って稼がなくてはならない事情がある、冒頭の女性はちょっと悲しい感じなんですね。 ただ、もっと怖いのは犯人の息子に、周りの人間が父の後を継げ、と連続殺人鬼になるのを勧めている現状ではないでしょうか?