2021年作品、毛利安孝監督、長尾和宏出演。
1995年、病院勤務医として働いていた長尾和宏は、「家に帰りたい。 抗ガン剤をやめてほしい」と言った患者が自殺をしたことをきっかけに、阪神淡路大震災直後、勤務医を辞め、尼崎の商店街で開業した。 病院勤務医時代に1000人、在宅医となってから1500人を看取った経験をもとに、多剤処方や終末期患者への過剰な延命治療に異議を唱えている。
新型コロナが猛威を振るう直前の2019年末、24時間365日、患者の元に駆けつける長尾の日常をカメラで追いかけた。 転倒してから思うように動けなくなり、以前自分の夫を看取った長尾を往診に呼んだ女性や、肺気腫に合併した肺がん終末期の患者などの在宅医療の現場を捉えた。 リビング・ウィル(終末期医療における事前指示書)と長尾の電話番号を書き残し、自宅で息を引き取ったばかりの方の元に駆けつけた際の貴重な映像も交え、昼夜を問わず街中を駆け巡る長尾の日々を記録することにより、「幸せな最期とは何か」「現代医療が見失ったものとは何か」を問いかける。
これはあの作品のモデルの医師のドキュメンタリーです。
監督は毛利安孝、「天秤をゆらす。」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/01/24/180000 を記事にしています。
長尾和宏医師は、町医者で、往診を積極的に行なっています。 実はこの作品が映画化になり私はそちらを見ています。「痛くない死に方」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/03/15/060000 を先に見ていましたが、公開はほぼ同時期に公開された感じです。 ただ、近所の上映がこの順序となっているということですね。
私はこの先に見た作品に大きな衝撃を受けていて、その時にも結構熱が入った記事を書きましたが、今回は実際のドキュメンタリーであり、大病院の今のやり方に疑問を持っていたのも事実ですし、やっぱりこのドキュメンタリーを見て痛感しました。
長尾先生は、阪神大震災をきっかけにして町医者になっていったということでしたが、作品中にある体験談を語っていました。 心臓さえ動いていれば生きている? 延命治療の是非を実際の現場から訴える、本物のドキュメンタリーでしたね。
この作品を見て、近くにこういう考えを持った在宅医を探そうと思いましたが、長尾先生のような人はそういませんよね。 どういう死を迎えたらいいのか? そういった題材を取り上げる作品が増えていますね。 どういうふうに死んでいったら一番幸せで、人間らしいのか? 自殺ということは論外ですが、じゃあただ心臓を無理やり動かしていくのも違うと思います。
往診に向かう長尾医師
明るく話かけ
会話は途切れない
スタッフに経過を聞く
長尾医師に休みはない
そして歌も歌う(^^)